シンガポールに家族での赴任渡航することが決まったのち、慌ただしく手続きを行いました。
前回はほぼ自力でのアメリカ赴任でしたが、今回は会社が手伝ってくれての2年赴任。
それでも多かった準備内容について、備忘録をお届けします。
前半は当たり前の事項が並びますが、気になったことを併記しています。
これから赴任する方の参考になれば幸いです。
- この記事では、シンガポールへの赴任が決まったら準備すべきことを網羅しています
- やることはたくさんありますが、全ては健康があってこそ
- 情報収集する
- 家族での話し合い
- もし、ペットがいる場合
- ビザの申請
- フライトの予約
- ホテルの予約
- 引越しの手配、発送物準備
- 自動車、バイクの売却、一時抹消、保存処置
- 国外運転免許証の取得、日本の運転免許の更新
- 保険関係の手続き
- 銀行、クレジットカードの手続き
- 送金アプリ
- こどもの学校などの手続き
- 健康診断、病院
- 歯医者、美容院
- ホームセキュリティ設置、防犯対策および郵便物処理の手続き
- 空港までの交通手段確保
- 電気、水道、ガス、携帯電話、ネット回線などの解約
- パソコン等のセキュリティ強化
- 郵送物の転送、停止手続き
- SIMフリー携帯の準備および渡航先の携帯およびネットの情報収集
- アプリのインストール
- 赴任先の家の情報収集および確保
- 納税管理人の届け出および住宅借入金等特別控除の中断届け出
- 各種連絡先リスト作成
- 家財、冷蔵庫内の整理
- 住民票移転手続き、マイナンバーカード停止手続き
- 英語の勉強
- 町内会休止手続きおよび挨拶
- 最後に
情報収集する
準備の最初は、あらゆることに関して情報収集です。
赴任国の基本情報、VISAの取得、その他手続きに関する情報を一通り調査します。
なお、会社指示による赴任の場合は、会社との連携が必要なため事前情報と軽いフットワークが大切です。
ちなみに、毎年出される海外赴任ガイドを会社から配布されたので、これを参考にして準備を進めましたが、具体的にどうしたのかお届けします。
家族での話し合い
海外赴任が決まったら、まず家族のケアが一番大切です。
一緒に行くにしても、単身赴任するにしても、やはり家族全員に大きな影響があります。
そのため、家族の現状や赴任先の情報を入手して、しっかり話し合いをしましょう。
もし、ペットがいる場合
ペットの準備も、優先事項です。なぜなら、渡航まで手続きに数か月かかる場合が多いからです。
一緒に渡航するのか、誰かに預けるのか、その判断期間を考慮すると、最初に考えるべき事項です。
なお、犬をシンガポールに連れていく手順については、別途ご紹介します。
ビザの申請
ビザの手続きは、具体的な渡航準備の中で最初に行います。
なぜなら国によって相応の時間と手間を要するからです。
なお、ビザの手続き関係はほぼ会社が実行してくれたので、自分が行うのは必要書類を集めることでした。
シンガポールでは、日本で申請し許可書を得たうえで、渡航後のビザ取得となります。
フライトの予約
フライトチケットは会社が用意してくれました。
しかし家族帯同分については、まず日時を明確に指定する必要があります。
なお、ビザ取得の日時、光熱関係の停止日時、こどもの学校関係、ペットの付帯などタイミングを考慮すべき点が多々あるので、一通りのスケジュール構築が必要です。
ホテルの予約
赴任先の家が確保されるまでの滞在先を検討・予約します。
ホテルを会社が用意してくれる場合でも、家さがしと引越し手続きがあるため住みたい場所の近くに滞在すると便利です。
その近所に銀行、スーパー、駅やバス停などがあるか、日本の引越しの場合と同じく考慮すべき点は各々異なるでしょう。
ちなみに、シンガポールの賃貸住宅は1-2年契約が多いです。
もし失敗したと思っても、すぐに移動できないことが多いです。
すなわちホテルの予約前に、どこに住みたいか、条件は何か、決めておくことが大切です。
ちなみに我が家は最初、この近辺に住みました。
引越しの手配、発送物準備
運送業者は会社が手配してくれましたが、許される量に合わせて荷造りが必要です。
なお、たいていは重さや容量の制限があります。
ちなみに我が家の場合は、到着まで航空便で10日、船便で1か月程度とのこと。
それぞれの許容される重さが提示されましたが、すべて航空便にすることも可能でした(業者との契約による)。
ただし船便の量を航空便に変換すると、かなり少なくなります。
我が家の例
引越し業者に教えてもらったおおまかな目安を記します。
業者に段ボールサイズを確認すると準備がはかどります。なお、衣装ケースがちょうどそのまま入る段ボールだったので助かりました。段ボールと衣装ケースの隙間に、一時帰国用の冬物を少しだけ詰めました。
荷物の準備に利用したもの
制限量からはみ出す分は自分で送るか、諦めるか。いずれにせよ優先順位をつけて準備することが重要です。
ちなみに付箋を利用して、優先順位、数量、内容物を箱に表示しました。
また、手でカットでき、はがしやすい養生テープがあると、細かいものの梱包に便利です。
なお、小物はクリアケースに入れるとまとまります。
また、滞在先でもそのまま利用できます。
注意事項
シンガポールに持ち込んではいけないものには、準備段階で注意が必要です。
加えてそれとは別に、航空便に搭載できないものがあります。
ちなみに私の場合、香水、ネイルと殺虫剤がお断りされました。
出国するときは諦めればよいだけの話ですが、帰国時は気をつけないと持ちきれない手荷物が残ってしまうかもしれません。
自動車、バイクの売却、一時抹消、保存処置
自動車やバイクなどを持っている場合、処置が必要です。
なお、赴任中も保管するなら一時抹消登録のため、ナンバープレートを外して、車検証と印鑑登録証明書などの必要書類を持って陸運局へ手続きをしに行きます。
そしてバッテリーを外して、乾燥材を置きカバーをして保管しています。
ただし、帰国後は再登録が必要です。
ちなみに250㏄以下のバイクは維持費があまりかからないため、そのままにして一時帰国中に利用しています。
一方売却するなら、業者にお任せが便利でしょう。
国外運転免許証の取得、日本の運転免許の更新
赴任先で運転する場合は、国外運転免許証を取得します。
なお管轄の運転免許センターへ行くと、即日発行されます。
また警察署でも手続きは可能ですが、発効までに2週間ほどかかります。
ちなみに国内の免許証を更新するためには、帰国が必要となります。
ただし、前倒しで更新できる場合(更新時期まで1年を切っている場合など)があるので、運転免許センター等に相談してください。
なお、赴任先で免許証の期限が切れてしまった場合でも、帰国後すぐに免許センターへ行けば、講習を受けて更新ができます。
保険関係の手続き
日本の健康保険、医療保険、生命保険等の手続き
日本で加入している各種保険の取り扱いについて確認が必要です。
なお渡航先で適用できる保険もあります。ただし、住所変更が必要な場合などもあり、適用は保険会社により様々です。
海外滞在時の健康保険に加入
海外の医療費は高額です。そのため会社の保険が付与されない場合は、必ず加入します。
また歯科の保険が付いていない場合もあります。その場合は別途加入が必要です。
出張駐在・海外旅行保険のAIGちなみに私は、滞在先で大型ポリープ除去の内視鏡手術をしました。手術と1日入院で100万円以上かかりました。したがって、長期滞在の場合、保険加入は必須です。
自動車保険の中断手続き
保管する車の自動車保険は、中断手続きができるとのことで、帰国後は再登録することで等級を変更せずにスタートできます。
ただし、会社によって異なる可能性があるため、ご利用の保険会社に確認ください。
なお売却した車については、保険の解約手続きをしました。
クレジットカード付帯の保険の確認
スーツケースや所持品の保険などが付帯しているクレジットカードが多いです。
ただし、内容を確認し知っておく必要があります。
ちなみに過去2回、スーツケースが壊れ、保険で修理してもらいました。
銀行、クレジットカードの手続き
日本の銀行などのサイトには、海外からアクセスできないことが多いです。
しかし、最初に給料をもらうまでの当面の生活立ち上げ費用が必要です。
なお銀行などで国際送金も可能ですが、送金完了までに数日時間がかかります。
三井住友銀行や三菱UFJ銀行などでは、グローバルなサービスが用意されています。
ただし、出国の1か月前など、早い段階で本人手続きが必要な場合があるため、利用銀行に問い合わせて手続きをすませます。
これで、赴任先で銀行口座を開けばすぐに海外送金が可能になり安心です。
なお、海外で広くATMが利用できるSMBC信託銀行プレスティアも便利です。
クレジットカードも赴任直後はとくに強い味方です。
ちなみに電車も、支払いもクレジットカードがあれば現金不要。
また、一時帰国や近隣諸国への旅行などで渡航が多くなるので、マイルが貯められるとよりお得です。
なお、多くの国で利用できるVISAまたはMasterカードをお勧めします。
送金アプリ
Wise(旧Transfer Wise)は、アプリで低い手数料かつ短期間で海外送金ができます。
そのため、海外在住者で知らない人はいないほど有名なシステムです。
おかげで世界中への送金が楽になりました。
アプリの登録だけでもしておくことをお勧めします。
こどもの学校などの手続き
お子さんの学校、習い事等の手続きが、日本と赴任先両方で必要です。
また私立にするか公立にするか、悩みはいっぱいです。
ちなみに、スクールバスがある学校もあり、家の場所をも左右する事項です。
学校などの選択は会社の位置にもよるので、勤め先にお子様のいらっしゃる詳しい方がいれば、その方に伺うのが一番です。
健康診断、病院
会社の指示に従い海外渡航健康診断を受けます。
ほぼ人間ドックです。
ちなみに私はこれで引っ掛かって大変な目にあいました。
そうならないように、早めの健康診断受診をお勧めします。
また普段飲んでいる薬がある場合、渡航時に持参できる薬の量に制限があるので、担当医との相談が必要です。
渡航1か月前に受けた健康診断に引っかかって、その後シンガポールで起きたことを別の記事で紹介しています。
ご参考までに。
歯医者、美容院
海外の医療費は超高額です。
そのため、出国前に歯医者で丁寧に点検と処置を行ってもらいます。
美容院も、渡航直後はそれどころではないので、渡航前に行っておくと良いです。
ホームセキュリティ設置、防犯対策および郵便物処理の手続き
家にはホームセキュリティを契約しました。
ちなみに、おすすめはALSOKです。
「るすたくサービス」では、約6000円/月でカメラ監視、郵便ポスト内の回収と処置、月一回の見回りおよび報告をしてくれています。
また部屋の換気などもお願いしたタイミングで実行してくれるオプションもあります。
さらに都度、担当者が融通をきかせてくれ、とても丁寧な対応で助かっています。
また自力でもできる限りの防犯宅策を施します。
空港までの交通手段確保
現自宅の携帯電話やネット回線を解約する前に、予約します。
とくにタクシーやバスなどは、見落としがないように気をつけます。
電気、水道、ガス、携帯電話、ネット回線などの解約
電気水道ガスは、ネットや電話一本で簡単に手続きができます。
帰国時に再開手続する際、お客様番号が必要な場合があるので、比較的新しい支払書を渡航先に持参すると便利です。
また携帯電話の解約は、手続きの次月末解約処理の場合がある事、SIMの返送、そのタイミングなどに注意が必要です。なお、一時休止できるサービスもあります。
さらにネット回線の解約は、プロバイダーを通して行います。
ちなみにルーターなどをレンタルしている場合は、返却が必要なので、いつどこで発送するか検討が必要です。
いずれにしても一度早めに連絡して、対応を相談することをお勧めします。
パソコン等のセキュリティ強化
渡航先でPCが壊れるとかなり困ります。
そのため、出国前にデータのバックアップを取り、セキュリティ対策を施します。
また、PCのリカバリーディスクも準備して、忘れないように持参します。
ついでにシンガポールへ持って行くデータも保存します。
郵送物の転送、停止手続き
郵送物の転送、DMの停止、運送会社の住所変更手続きをします。
そして、日本国内にいる親族などの家に転送するようにします。
なお、1年ごとに手続きが必要です。
また帰国時も手続きが必要なので、この機会にe転居用のゆうびんIDをつくってオンラインで手続きできるようにしておきます。
DMは2か月ほどかけて、発送先に片っ端から電話して停止手続きしました。
SIMフリー携帯の準備および渡航先の携帯およびネットの情報収集
SIMフリーのスマホがあれば、渡航先でSIMだけ買って通信できます。
生活立ち上げ時の数日分だけプリペイドSIMを使用すると便利です。
開通作業後、利用日数のカウントが始まります。
ちなみに利用期間に余裕があれば、携帯会社を解約していても出国前に開通して使えます。
ただし、SIMピンを持っていくのを忘れないで!
ちなみにアジア周遊プリペイドSIMなどは、登録作業がないのでアクティベーションは簡単です。
- SIMカードを挿入
- 端末のローミング設定をオン
- 端末を再起動
- 端末のAPN設定がinternetになっていることを確認する
- 開通
アプリのインストール
渡航直後に必要なアプリを、事前にインストールしておくと便利です。
赴任時インストールして、その後も継続して使用しているアプリをご紹介します。
とくにGrabは家探しや携帯の契約などの時にも活用するので、少なくともインストールだけはしておくことをお勧めします。
グラブ:タクシーのようなもので、タクシーより安く乗れることがあります。
シンガポールの主な足のひとつで、居住後も使用します。
ComfortDelgro:タクシー配車アプリです。
とくに出掛け先で便利です。
MAPS.ME :オフラインマップです。
電話やネット環境が整うまで重宝します。
ただし各地区毎のインストールが必要なので、日本でダウンロードすることをおすすめします。
その他シンガポール生活で便利なアプリはたくさんありますが、渡航後Wifi環境を整えてからインストールすれば良いです。
赴任先の家の情報収集および確保
駐在の場合は、現地で家探しの時に介在人としてエージェントがついてくれると思います。
しかし渡航後に家を探すにしても、日本の生活のように良い調査環境が整っているとは限りません。
そのため、予算、住みたい場所など条件を絞り、めどをたてておくことをお勧めします。
納税管理人の届け出および住宅借入金等特別控除の中断届け出
渡航前にさまざまな税金に関する事務処理が必要です。
また住民税など、その年に日本に住んでいた期間の税金はのちのち支払いが必要になります。
そこで、不在の間の各種税金を納める管理人を指定して、市区町村や税務署に申請します。
一般的には、会社の担当部署、担当税理士や親族に依頼します。
さらに、市町村税もあるので、市町村役場での手続きも忘れないように。
また住宅ローン控除を受けていてかつ家族が誰も住まなくなる場合は、「転任の命令等により居住しないこととなる旨の届出書」を送付し、帰国後には解除が必要です。
届出書を提出して受理されれば、帰国後の確定申告時に最適用手続きが可能です。
(もちろん控除期間に残りがあれば、です。)
各種連絡先リスト作成
とくに、渡航先の勤務先住所と電話番号、クレジットカードを紛失した場合の連絡先や、銀行とカード系、保険会社などが重要です。
また、友人の連絡先もあると便利です。
さらに、解約した日本の電話番号や住所などが必要な場合が出てくるかも。
忘れないように自分の記録も残します。
長く海外居住すると、自身の日本の住所さえも忘れます。
家財、冷蔵庫内の整理
自宅を解約する場合は、レンタル倉庫などの確保、家財の整理、そして出発直前には食料品の処分などが必要です。
また、処分、リサイクルショップや販売サイトを利用したりと時間がかかるので、ごみの日に合わせて少しずつ頑張ります。
住民票移転手続き、マイナンバーカード停止手続き
出国2日前くらいに住民票の移転手続きをしました。
これで来年分からは住民税がかかりません。
同時に、戸籍証明などを取得するために発行し便利に使った、マイナンバーカードも失効返却です。
ちなみに帰国後に必要な場合は、住民票を登録したのち再発行します。
2024年5月より、マイナカードを持っている人は、国外転出する前にマイナカードを「国外転出用」に切り替える申請することで、国外転出後も継続できるようになりました。
マイナカードを持っていない人も、在外公館で申請手続きが可能となりました。
同様に更新も可能です。
ただしパスポートなどの本人確認書類が必要となります。
英語の勉強
出国準備で忙しいですが、空き時間をみて英語の勉強をおすすめします。
なお会社から手当てがある場合もあるので、この機会に頑張ります。
ちなみに、オンライン英会話は忙しい人にピッタリ。
DMMでは入会手数料が無く、月単位で参加でき、出国までの短期しかできなくても迷惑かけないし安心です。
また無料体験キャンペーンがあることも。家族で楽しみながら勉強できます。
休会手続きも可能で、渡航先で落ち着いたら再開できます。
コスパが良いと思ったのはレアジョブ英会話。
さらに家や移動時間にアプリを使って、無料で楽しく勉強も。
町内会休止手続きおよび挨拶
町内会の脱会手続きや、ご近所、友人への挨拶をします。
なお不在の間にお世話になる方にはちょっとした手土産持参で。
最後に
さいごは、度胸と健康、の準備です。なんでも楽しむつもりで。
でも無理しすぎて出発までに体を壊さないように気をつけてください。
- シンガポールへの赴任が決まったら準備すべきことを網羅しています
- やることはたくさんありますが、全ては健康があってこそ
気軽にコメントください!