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赴任滞在中

渡航直前の健診陽性からの公営病院(SGH)で診察・検査・施術・入院 [シンガポール]

この記事は約17分で読めます。

今まで大きな病気や手術経験がなく、健康診断も受けてきました。ところが海外渡航前の健診で便潜血陽性が発覚。そして、渡航直前の精密検査の結果、入院施術が必要となりました。

さて、渡航を延期するか、もしくは海外で入院し現地の言葉で専門用語が必要となる事態を選択するのか、急な決断を迫られました。

結果として、渡航後にシンガポールジェネラルホスピタル(SGH)で施術を受け入院しました。人生初めての入院は、英語での診察検査、巨大総合国立病院での慣れない手続きでへとへとでしたが、世界屈指の見事な施術で復帰しました。

なお、渡航後の施術を選択した理由は以下のとおりです。

  • 明日明後日の緊急施術の必要はない (1~2か月の猶予がある)
  • 渡航直前の施術は危険 (機内低圧による出血の可能性あり)
  • 渡航後でも、現地の健康保険が適用される (保険によるので要確認)
  • シンガポールの医療体制がかなり整っている

ただ、やはり、慣れない病院の選択、予約、英語での診察や検査、入院などの各種手続き、保険適用など、苦労もいっぱいしました。

シンガポールの病室

本記事内にポリープの写真が出てきます。苦手な方は読まないようにしてください。

渡航前健診から渡航後の経緯

大型大腸ポリープの切除の過程
  • 渡航1か月前
    in 日本
    海外渡航前の健診にて

  • 渡航25日前
    in 日本
    再検査
  • 渡航3週間前
    in 日本
    再々検査で内視鏡検査が決定 

  • 渡航2週間前
    in 日本
    内視鏡による精密検査でがんの疑い、迷い
  • 渡航3日前
    in 日本
    日本でポリープ切除を試みるもスケジュールNG
  • 渡航
    決断 渡航のために
  • 渡航から2か月
    シンガポール
    航先での診察
  • 渡航から3か月
    シンガポール
    渡航先でポリープ切除そして初めての入院
  • 渡航から4か月
    シンガポール
    病理検査結果

  • その後
    経過観察

日本で健康診断結果に迷い施術に迷い、渡航決断

海外渡航前健診にて 渡航1か月前

主人が海外赴任することになりました。その1か月遅れでついていくために、海外渡航用の健診を受けました。

検査イメージ画像

その結果が出る前に主人は渡航赴任し、私は渡航準備に追われていました。

そして渡航25日前、届いた健診結果には、「便潜血陽性(2回分とも)のため再検査」の文字。そして会社の保険課に連絡せよとのこと。渡航に支障が出るのではないかと焦り、すぐに電話しました。ただそのときは、再検査さえすれば渡航に支障はないとのこと、ほっとしました。

再検査 渡航25日前

ここ何年も日常的に便秘気味だったので、便潜血は瞬間的な痔のせいではないかと思いました。たまに少量の出血がみられることもあったので。

ただ今回はのんびりしている暇がなく、近所のクリニックに電話し、その日のうちに再検査のため病院を訪れました。すると、もう一度便潜血検査をするように言われ、急ぐ理由をご理解くださり、4日で結果を出してもらいました。

渡航3週間前、結果は「便潜血陽性(2回のうち1回分)」でした。そしてもっと大きな病院で、内視鏡検査をするように、とのこと。ここで初めて、やばい感じがしました。

再々検査で迷い 渡航3週間前

正直、このまま渡航しようかと思いました。便潜血が陽性でも本当に問題がある人はほんのわずか、という情報をみたからです。ましてや再検査では1回は陰性です。

しかも、すでに渡航3週間前。ちなみに、これまで半年かけて、犬の渡航検査を進めてきました。そのため、内視鏡検査をして問題があった場合、渡航に大きな影響がでることを恐れました。

でも落ち着いて考えてみると、もし渡航先で何かあったらもっと大変なことになります。そこで意を決して、総合病院に行きました。

日本の病院

医師に健診結果を確認してもらい、1週間後に大腸の内視鏡検査をしましょう、とのこと。その日は3時間かけて様々な事前検査を行い、施術に関する同意書にサインをします。なお、当日小さなポリープがあれば切除も行ってくれるとのこと。したがって、そのリスクについての説明とサインもします。

内視鏡検査とさらなる迷い 渡航2週間前

内視鏡検査の施術日は1人で病院に行かなければなりません。さらにその上、運転が必要なので、鎮静剤は打てません。ただ、今思えば、タクシーを使えばよかったです。

施術前日夜、胃腸洗浄処理(下剤)を苦しみながら行いました。お腹痛かった。そして検査当日は朝から2Lの下剤を2時間かけて飲みます。ただこちらは、キンキンに冷やして飲めば楽ちんでした。

病院に着いて

そして、いざ病院へ。もう施術ぎりぎりまでトイレに行きたくなります。すべてが初めてのことなので、いわれるがままにロボットのように着替え、施術室へ動きます。

しかし、まだこの時は、そうは言ってもなにもないだろうと、持ち前の能天気を発揮していました。

ちなみに内視鏡検査は、息が出来なくなるくらい、痛いし苦しい。しかも、運転して帰らなければならないため、鎮静剤を使用せず。空気を入れたときの痛みが半端ないです。車で来たことを後悔します。

そして医師が、ああ、これか、と一言。大きなポリープですって。

しかも、「大きすぎて今日は切除できない」とのこと。え?てっきり今日、すべてが終わると思っていました。ショックです。

さらに、内視鏡検査が発展していなければ、あなたはこれで死んでいたよ、との一言。そんなこと言う?と思いながらも現代医学に感謝し、同時に、だったら大丈夫なんだとほっとしました。

内視鏡検査結果

施術終了後、着替えて内科の担当医のところへ行くように言われます。少しドキドキしながら、担当医の部屋に入ると、

「S字結腸のポリープ 約20mm 早期がんの疑い

あっさり言うのね。そして、切除が必要とのことです。

しかし、もはや出国2週間前です。さっきの内視鏡で取ってー、と思いましたが、やはり簡単には取れない大きさになってしまっているそうです。その場で取れるのはせいぜい1㎝の大きさまでだそうです。

最短での施術は渡航3日前になるとのこと。ここは田舎で専門医がおらず、東京から医師が来て内視鏡で取る方針、それくらいの大きさとのこと。

施術後3日間は安静にしなければならないとのこと、入院は1日。さて、ぎりぎり渡航に間に合うか。

ところが、施術2週間後に、施術時の検体の病理検査の結果を、本人か家族が聞きに来なければならないとのこと。私の家族はかなり遠方にいるため、お願いしなければなりません。

けれど、四の五の言ってられないので、先生と相談し施術の予約を入れてもらいました。そしてまた、術前検査をし、リスクの説明と同意書へのサイン。今回は大きいポリープなので、一度で、または内視鏡で、切除できない可能性もあるとのこと。

もし一度で取り切れなかったらどうしたらいいのだろうか。さらに、病理検査で悪性だったらどうしたらいいのでしょうか。

日本で施術には時間がギリギリ

決断を迫られます。

帰宅後、主人に結果を送付し相談しました。病理検査結果は、母が飛行機で取りに来てくれるとのことで、ここは甘えることにし、渡航3日前に切除してもらうことにしました。

そして万が一の時のために、主人の会社とシンガポールの病院に問い合わせをしました。渡航後に切除および通院が可能か、保険適用で施術ができるか、その場合何が必要か。のちのち、これが功を奏します。

日本でポリープ切除を試みるもまたも迷走 渡航3日前

施術当日朝、下剤と闘っている頃、病院から電話がありました。担当の先生から、ポリープの切除は可能と思われるが、施術後少なくとも1週間は飛行機に乗ってはいけない、との連絡です。?施術前説明時には3日って言いませんでした?どうやらそれほど大きいポリープだそうです。

すでに渡航のために、家の電気水道ガス、ネットや携帯、すべてが停止連絡済みで、車は処分、荷物の発送も済んでいます。犬の準備と届け出も完了しており、届け出日から1か月以内すなわち2週間以内に渡航しなくてはなりません。

急な方針変更で

すぐに担当内科に予約を取ってもらい、入院準備をして施術を受けるか否か相談に伺います。

ここで私の選択肢は2つ。

  • ① 渡航日をずらしてこのまま施術する
  • ② 渡航先で施術する

①の場合、

渡航を延期し、渡航直前でライフラインをストップしているが何とか方法を考えて生活する。さらに犬の渡航準備もやり直し。車、電話、インターネットがない環境ではかなり大変です。ホテル生活か。日本語で安心して治療ができますが、結果によっていつまで延期すればよいのか不明です。

②の場合、

渡航先に日本語が通じる病院があり、健康保険が適用できます。継続的な治療が可能。ただし渡航先の医師によると、病理検査の判定方法が日本と異なるとのこと。日本のほうが精密な検査を行うそうです。もし悪性ポリープだった場合、リンパ節への転移判定に影響が出るそうです。すなわち、治療方針はもちろん、がん保険の適用にも影響が出ます。

*海外旅行保険では、日本の既往歴がある病気への保険は適用外なので注意です。

さあどうする。迷いますが、うじうじ悩んでいる暇もありません。

決断 海外渡航

私は、渡航先で施術することを決断しました。

渡航先は都会で、医療技術は日本に劣らず進んでいるからです。

また長期診療が必要な可能性や家族への精神的負担を考え、渡航先で受けたほうが施術後のアフターケアも含めたトータルケアしてもらえると考えたからです。

ただし保険や病院探しの苦労があり、また最初の内視鏡検査から実施する必要があり時間がかかるかもしれません。

そして、大きなポリープを抱えたまま、ポリープ画像のCDと紹介状を持参して渡航しました。

シンガポール渡航、病院探し、診察から施術、入院へ

SGHでの診察予約方法と経緯

渡航後1週間は生活の立ち上げで大忙し。同時に保険証の入手、病院探しです。

渡航後、日本系の病院を中心に、消火器系のある病院に連絡しました。しかし私の場合、日本系列の病院では設備上施術できず、最終的にはシンガポールの病院で施術することになるとのこと。

保険適用の関係や、最終的には日本語の通じない病院で施術することから、日本系列の病院に限定する必要がない気がしてきました。

そうこう悩んでいるうちに、幸い、知人の日本の専門医から、世界的に認知されているシンガポールの専門医師を紹介してもらいました。もちろん、日本語の通じない病院、医師です。専門用語の頻出する病院で、日常会話レベルの私だけでは無理があり、保険会社を通して通訳を紹介してもらいました。

国立病院へ受診予約の連絡

渡航先での治療病院は、シンガポールジェネラルホスピタル(SGH)。国立の大きな総合病院です。

シンガポールSGHの地図
SGHのMap

まずは、病院のVisitor Informationのメールから、医師の名前、症状、経緯などを伝え、診察予約をしたい旨を連絡しました。

すると、すぐに返信があり、初診の予約日、必要情報、保険適用方法の連絡がありました。

必要情報を返信すると、今度は、医師の名前や診察日時、登録番号やおおまかな診察料、必要なもの、訪問すべき場所、受付の手順、注意事項など、かなり詳細な情報を送ってくれました。

とても丁寧な対応で、この病院だったら、通訳がいなくても大丈夫かもしれない、と思いました。なぜなら、多国籍国家シンガポールの大病院には、おおくの外国人が訪れており、第一言語が英語や中国語でない人間への対応に慣れている様子だからです。

こうして渡航から約1か月、ようやく初診日が決まりました。診察日は、この日から1か月先です。

ただし、保険会社に連絡すると、国立病院ではキャッシュレス受診ができないとのこと、実費で払ってから請求しなければなりません。

渡航先での診察 渡航から2か月

予約当日、病院に行き、メールで連絡のあった通りに、国際サービスセンターでパスポートを見せて登録し、カード(問診表)を受け取ります。

シンガポールの病院の検査受付待ち

迷路のような大きな病院をさまよい、診察室を探し当てます。ようやく紹介いただいた先生にお会いすることが出来ました。あの決断から約2か月。やっと第一歩を踏み出しました。

シンガポールの病院で検査
シンガポールでの検査

初診では日本での検査結果を確認し、ESD(Endoscopic submucosal dissection:内視鏡的粘膜下層剥離術)という施術方法でポリープを切除すること、EMR(Endoscopic mucosal resection:内視鏡的粘膜切除術)という施術ではポリープが大きすぎて完全切除できない可能性がある事、最低1日の入院が必要なこと、だからESDで施術する方針であること、がんではないから安心してとは言えない、ことなど、率直に丁寧に説明してくださいました。

カウンセリングで医療費約3万円。そして施術と1日入院費用は約100万円

保険会社に連絡すると入院手術についてはキャッシュレスが適用できるとのこと、ほっとしました。ただし、必要書類を病院に提出しなければならないとのこと、いろいろ手続きが大変です。

渡航先でポリープ切除そして初めての入院 渡航から約3か月

施術3日前から食事制限が始まりました。フライドチキンがOKなのは意外。おかゆ、煮物、魚、豆腐、鶏を用意しておきます。

シンガポールで検査後、ポリープの除去から入院へ
https://cpc-clinic.com/medical/medical11.html

施術前日は下剤、当日朝からまたまた3リットルの下剤。日本のボトル付とは違って、下剤を溶かすペットボトルなどを自分で用意しておく必要性があります。

当日朝には病院から、問題がないか電話が入ります。

シンガポールで検査後、ポリープの除去から入院へ - 下剤

SGHに到着し、施術を受けるまで

当日病院に行き、受付でキャッシュレスに関する書類を病院の受付で提出します。そして、案内があるまで待合室で待ちます。

このときと、施術後は付添人が必要となります。施術中は、連絡さえ取れればどこにいても良いとのこと。

シンガポールで検査後、ポリープの除去から入院へ - 受付

番号が表示されたら、施術室に入り着替えです。

シンガポールで検査入院

そのあとは別の待合室で、鎮静剤を打たれ、着替えは袋に入れて封をされます。そして、待ち。次に呼ばれたら施術です。やっぱり緊張します。

シンガポールで施術待ち

まもなく、記事内にポリープの写真が出てきます。苦手な方は読まないようにしてください。

大人数に囲まれての施術開始

ほどなく、施術室にベッドごと運ばれました。大きな機械と多くのモニターに囲まれ、5名の看護師と2名の医師が来ました。日本に比べるとかなりの大所帯で、びっくりしてちょっと笑っちゃいます。そして先日お会いした医師の顔を見て少しほっとします。

内視鏡の部品は、毎回新しいものを使用するのでとてもお金がかかるわけですね。ここでまた鎮静剤をたくさん打たれます。そして施術が始まりました。意識ははっきりしているので、すべてがモニターで見えます。3か月ほど前に初めて見たポリープと再会。

ポリープ周辺に注射をし、そしてサクサクと切っていきます。最後に青い液体をちょっとつけて完了。施術自体は30分くらいかな?痛くもかゆくも何ともありません。

その後、安静室に運ばれました。そして時計を見てびっくり。1時間半が経っています。いつ寝てた?そういえばどんどん注射打たれてたけど。

トイレに行きたくなり、ふらふらしながら付き添われてトイレへ。なんか、カランって音が鳴ったような??止血クリップ落ちてないかな。

結果発表

1時間ほど寝かされたのち、付添人の主人と医師がやってきました。除去したポリープと写真を見せてくださり、説明を受けました。問題なく全部取れたとのこと、一部粘膜下繊維症があり切除が難しかったこと、明確なガン化は見られないとのこと、大きさは約28㎜、とのことでした。

シンガポールで検査からポリープ除去へ

しかも事前検査より、実際はポリープがもっと大きく切除が難しい状態でした。あのまま、日本で施術してもらわなくてよかったのかもしれません。

シンガポールで入院

海外で初の入院へ

そのままベットごと入院部屋へ。保険の適用条件により4人部屋です。1日だし、初めての入院だし、海外だし、ちょっと楽しんでみます。

とにかく朝から何も口にしていないので、のどがカラカラ。いきなりコーヒーを飲んでOKだそうで出してくださいました。

ベットのわきのポットに、お湯とコーヒーが常設されています。すごいですね、シンガポールの病院。

シンガポールでの検査、入院

施術後初食事の晩御飯はけっこう豪華。いいのかな?こんなにたくさん食べて。ちょっとピリ辛だし。おいしいし。ただし、とにかく1日で退院できるように、安静にして寝続けます。

シンガポールの入院食-夕食

そして食後には、明日の朝食と昼食を選びます。めちゃくちゃいっぱいあるメニューから選べるんです♪さすが多民族国家。

夜は9時消灯。とは言え、寝られません。両手には点滴用のチューブが刺さったままで動かすと痛いです。朝は3時頃から看護師がバタバタしてます。目が覚めちゃいます。

朝ごはんは、敢えておかゆを選びましたが、とても美味しかったです。

シンガポールの入院食-朝食

そしてお昼前に施術担当医師が3人の若手医師を連れてきました。触診をして問題なし。出血も、熱も、腹痛もないのでOK、退院許可がでました!看護師と握手して帰宅です。

シンガポールでの検査、入院、そして退院へ

帰りには、キャッシュレスだけど一応会計を通って、院内のスタバでお茶して帰宅しました。

病理検査結果

2週間後、病理検査の結果がでました。早期がんでした。しかし、すべて除去できており、粘膜内への浸潤もない、とのことでした。

ポリープのサイズから考えるとラッキーだったとしか言いようがない、そうです。

見事な腕の先生が、ESDで、取り残すことなく切り取ってくれて、家族のケアもしてくださり、渡航後に施術して本当に良かったと、関係者のみんなに感謝しています。

経過観察

今後は定期健診を年3回ほど受けることになります。また大腸内視鏡検査も2年に1回は受けなければなりません。

今後一生、大腸がんと向き合っていくことになりますが、それさえ続ければ恐れることは何もありません。健康診断と早期発見は大事です。

保険会社への医療費立替え分支給申請手続きについて

シンガポールでは、日系病院ではなく国立病院などにかかる場合、手術入院分はキャッシュレス対応でしたが、通常診察は立替えなければなりません。

立替時の請求書(INVOICE)と領収書をきっちりそろえて、病院側にも申請同意書に記入をしてもらい、保険請求手続きをする必要があります。

これが、月1回程度でいいのですが、病院側への記入の依頼に100ドルほどかかり、IDや書類をそろえて窓口に並ぶ必要があり大変時間がかかり面倒でした。

シンガポールで検査、入院、そして保険申請

Covid-19が発生した後は、メールでの申請が可能になり、とても便利になりました。

Medical Report申請メールに送付する書類
  • Form AとForm C (Completion of Insurance Formにチェック)
  • ID
  • INVOICEや診断書類

セカンドオピニオンを聞きたいけれど

シンガポールの病院はとてもシステマティックです。とてつもない大きさの病院ですが、国内どこの病院へ行っても受付番号(ID)でアレルギーなどすべての情報がデジタル管理および共有されており、看護師も医師も丁寧で親切です。安心してお任せできました。

今思えば、日本で行った病院では、施術医師に当日施術時まで会うことすらできず、施術方法の説明もなく、もちろんなぜその施術をするのかその理由も聞けませんでした。EMRという施術方法では全摘出できなかった可能性があることなど、すべてを考慮しても、渡航先で受診する決断をして良かったです。

田舎の病院だったので仕方がないですが、渡航により都合よくセカンドオピニオンを聞けたが故の幸いでした。また渡航があったから、最後まで再検査を絶対に受けなければならなかったことが吉となりました。

病院や医師、また国によって、方針がまったく違います。これまで大きなけがや病気もなく、病院にろくに行かない人はとくに要注意です。普段から、信頼できる病院と医師を見つけておくことです。

もう少し楽にセカンドオピニオンが聞けらいいな

それにしてもいつも大きな病院は混んでいて、セカンドオピニオンを受けるといっても、めちゃくちゃ時間がかかるので、もういいや、という気分になります。まして、サードやフォースなんて精神的に参ります。それでも、セカンドオピニオンは絶対聞いたほうが良いです。まさか、と思っても、後悔先に立たず。選択肢を自分で広げるのです。

今回、渡航して治療の決断は正解でした。 もちろん逆の場合もあるかもしれません。

しかし、どんなことに迷ったとしても、全力を尽くしたうえで、自ら下した決断に、後悔はないでしょう。

最後に、自覚症状と健診について思うこと

本件では、海外渡航が絡んできたために迷いに迷い、決断を迫られました。 

しかし幸いにも術後、なんと便秘が治りそれによる痔も解消しました。今思えばポリープの影響だったのでしょう。

ポリープが約30㎜もの大きさになるまで10年ほどかかった可能性があるそうです。健康診断の便検査ではこの大きさになるまで陽性にならず、ましてや自覚症状は全くなしでしたので、内視鏡検査を受けてほしいと思います。

また何より、周りの方々と信頼できる医師に助けてもらえたことに感謝です。

もし最初の施術方法で全部取れなかったり、もっと時間がかかったり、検査が適当だったりしたらどうなっていたかわかりません。

健診や再検査を甘く見てはいけない、検査をちゃんと受けよう。やっぱり、どんなことでも先人の方々のお言葉は軽視しないぞ、と思いました。 

再検査から、施術して病理検査結果を聞くまでに、病院に7回行きました。その間保険の関係や、施術前処置など、膨大な時間がかかります。家族に迷惑をかけます。でも、ここで手を抜いたらもっと長い時間と迷惑をかけます。

また、兄弟は内視鏡検査を受けることもアドバイスいただきました。遺伝の可能性があるそうです。

大切な人たちのために、どうかご自愛ください。 

この記事を書いた人
Gney

航空会社での勤務を経て、ペットとの海外生活や各国への旅行を体験し、カメラや釣りに興味をもつ工学理系女です。
世界のどこにいても生きて行けるよう精進中。

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