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目的地

ラブラドール自然保護区は自然と戦争歴史の残る海浜公園

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ラブラドール自然保護区は、シンガポール南部の海沿いにある公園です。豊富な自然とそこに生きる動物たち、第2次大戦以前の歴史遺産がみられ、健康志向の地元民のコースとして人気があります。またサザンリッジズという10㎞に渡る公園トレイルの一部となっています。

ラブラドール自然保護区

ラブラドール自然保護区 (Labrador Nature Reserve)とは

シンガポールの南部にあるラブラドール自然保護区は、広い海原と眺めが良い丘のある住民のオアシスです。保護区内では戦時中の歴史遺産やモニュメント、サルやニワトリなどの野生動物に触れあうことができます。

また周囲の公園のマウントフェバーパーク、テロックブランガーヒルパーク、ケントリッジパークとともにサザンリッジズの一部とされ、ウォーキングのコースの一部となっています。

ラブラドール自然保護区の地図
住所:Labrador Villa Rd, Singapore 119187
最寄り駅:CC27 Labrador Park
ラブラドールパーク駅

Berlayer Creek ボードウォーク

Berlayer Creekは、シンガポール海峡とつながっている小川です。そしてその脇を、MRTの駅から海までボードウォークが貫いています。

入口のコミュニティ広場では様々な人が、運動や音楽演奏、休憩などしています。

Berlayer Creek ボードウォーク入口 - ラブラドール自然保護区
Berlayer Creek ボードウォーク入口 - ラブラドール自然保護区
Berlayer Creek ボードウォーク - ラブラドール自然保護区

クリークは、海の干潮満潮によってその姿を大きく変えます。

Berlayer Creek ボードウォーク - ラブラドール自然保護区

なおこの一帯は、マングローブ林です。

Berlayer Creek ボードウォーク - ラブラドール自然保護区

また、ボードウォークには小鳥やリスはたくさんいます。ときどき猿も現れます。

Berlayer Creek ボードウォーク - ラブラドール自然保護区
Berlayer Creek ボードウォーク - ラブラドール自然保護区

自然の日よけがあり比較的涼しいです。そのため、ジョギングや散歩コースとして人気があります。

Berlayer Creek ボードウォーク - ラブラドール自然保護区

Bukit Chermin ボードウォーク

MRTのラブラドール公園駅からCreekの横を抜けると、海辺に出ます。海の上にもボードウォークは続いていて、美しい景色の中を散歩できます。

Bukit Chermin ボードウォーク - ラブラドール自然保護区
Bukit Chermin ボードウォーク - ラブラドール自然保護区

なお夜は照明が着くので、涼しくなってからの散歩もおすすめです。

Bukit Chermin ボードウォーク - ラブラドール自然保護区
Bukit Chermin ボードウォーク - ラブラドール自然保護区

ラブラドール公園内

ラブラドール公園内は、豊かな自然に恵まれています。また海側は船にコンテナを積載する港湾が、陸側には広い芝生が広がっています。

ラブラドール公園
ラブラドール公園
ラブラドール公園
ラブラドール公園
ヤシの木 - ラブラドール公園

Dragon’s Teeth Gate。かつてケッペルハーバーへのゲートとして、航行の目印として利用された巨大な花崗岩で、2つの岩の間を船が航行していました。なお現在は港への入り口を広げるために岩は除去され、レプリカを公園内に設置しています。

Dragon's Teeth Gate - ラブラドール公園
Dragon's Teeth Gate - ラブラドール公園
Dragon's Teeth Gate - ラブラドール公園

1930年に設置されたBerlayar Beaconは、かつて航海を支えたナビゲーションシステムでした。なお現在は山の上に新しいシステムが設置されており、旧システムは遺跡として展示されています。

Berlayar Beacon - ラブラドール公園

植物

公園内には、素敵な花々が咲き乱れています。

Ixora
Ixora サンタンカ 仙丹花
Cyanthillium
Cyanthillium
Ixora
Ixora サンタンカ 仙丹花
Piper sarmentosum
Piper sarmentosum ハイゴショウ
トケイソウ (ミズレモン)

サガリバナ科は常緑高木。暖かい地域に生息し、わずか一夜で花を咲かせて落ちます。そのため、朝には1つの枝に連なっていた花がまとまって落ちています。

サガリバナ
サガリバナ
サガリバナ
サガリバナ

ちなみに上向きに咲く花なので、縁起が良いと言われています。

また碁盤の脚に似ているのでゴバンノアシという名がつけられた、サガリバナ科の実。じつは、魚毒性があり「毒流し漁」に用いられたこともあります。

ゴバンノアシ
ゴバンノアシ
ゴバンノアシ

ドリアンみたいなこのフルーツは、シンガポールではあちこちで見ることができます。パラミツといい、英語でジャックフルーツと呼ばれます。果実は肉の味がする、とも言われることがあり、果物屋さんで購入できます。

パラミツ
パラミツ ジャックフルーツ

東南アジアには数えきれないほどの種類のヤシの木が生えています。そのため、落ちてくる実や枝葉に気を付ける必要があるのですが、種類によっては幹にも気を付ける必要があります。

ヤシの木 - ラブラドール公園
ヤシの木 - ラブラドール公園

シンガポールでは公園に、蘭が咲いています。ただし花屋で安価に購入できます。したがって、採ってはいけません。さもないと、罰金刑が待っています。

蘭
セッコク属

ちなみに公園の片隅に、遊具と並んで、マシンガンポストがあります。こちらは、大戦の銃撃戦用に設置されたものです。

マシンガンポスト - ラブラドール公園

ラブラドール公園内の戦時中の遺産 (War Relics)

ラブラドール自然保護区の中央部は丘陵になっており、2次大戦中に設置された砲台跡などがあります。

戦前シンガポール南部に広がるこの周囲のビーチはすてきなリゾート地でした。そして世界大戦がはじまると、日本軍が上陸しやすい場と判断したイギリス軍は、リゾート地を封鎖し南の海からの攻撃に備えて砲台を設置しました。しかし日本軍は北の陸地から上陸してきました。振り返って、あれ?えっ?うそよね~、意味ないじゃん。砲台はこうして歴史的遺産となりました。

入口はかつて封鎖されていました。

戦時中の遺産 - ラブラドール公園
戦時中の遺産 - ラブラドール公園
戦時中の遺産 - ラブラドール公園

ずらっと並んだ砲台跡。ただ立派ですが、使われることはなかったのです。

砲台 - ラブラドール公園

大砲 QF 6-inch Mk II Rifled Breech Loading gun

かなりでっかい大砲があり、見ごたえがあります。

大砲 - ラブラドール公園
QF 6-inch Mk II Rifled Breech Loading gun
  • 1880年代に イギリスのRoyal Gun Factoryによって設計された6インチライフル後装式砲の第2世代
  • 重さ : 7 トン
  • 初速 : 2,150フィート/秒(655 m / s)
  • 1分あたりの発砲数:25-30
  • 最大範囲:中央ピボットで15,700ヤード(14,400 m)

Quick Firing (QF) Gun : 速射砲。発射速度の速い砲のこと。砲の口径や発射速度などに明確な定義はないが、通常中口径の砲で、毎分10 – 40発以上を発射可能なものを指すことが多い。

Rifled Muzzle Loading (RML) Gun : 前装式。砲身や銃身の先端側から砲弾や銃弾、装薬を装填するガン。先込め、砲口装填式。

Rifled Breach Loading (RBL) Gun : 後装式。銃の後部のブリーチから装填される大砲。ライフリングによって与えられるスピンが、発射体に方向安定性と飛距離の拡大をもたらす。前装式に比べて弾丸の装填が容易にかつ迅速に行え、しかも発射速度が早いという長所があるが、技術力がないと信頼性が低い。

このように使われる予定でした。砲身にはライフリングが切られています。これにより弾丸が通過する際にスピンが加わり、命中精度と破壊力が高まります。

砲台 - ラブラドール公園
大砲の中 - ラブラドール公園

使われなくて良かったです。

戦時中の遺産 - ラブラドール公園

砲台などの遺跡

こちらも大型の砲台。

砲台 - ラブラドール公園
戦時中の遺産 - ラブラドール公園
戦時中の遺産 - ラブラドール公園

トンネルがあります。地下貯蔵庫への入り口です。ただし今は中に入ることはできません。

戦時中の遺産 - ラブラドール公園
戦時中の遺産 - ラブラドール公園
戦時中の遺産 - ラブラドール公園
戦時中の遺産 - ラブラドール公園

よく見てみると森の中にも遺跡があります。

戦時中の遺産 - ラブラドール公園
戦時中の遺産 - ラブラドール公園

シンガポール各地に戦争跡が見られますが、ここの砲台はかなり見ごたえがあります。ちなみにセントーサ島のFort Silosoでも、多くの戦争遺跡が見られます。

釣り桟橋 (Labrador Jetty)

釣り用の桟橋があります。船の航行が多いのであまりよく釣れているとは言えませんが、夕方から夜にかけては多くの釣り客でにぎわいます。

釣り桟橋 - ラブラドール公園
釣り桟橋 - ラブラドール公園
釣り桟橋 - ラブラドール公園
釣り桟橋 - ラブラドール公園

ラブラドール自然保護区で会える生き物たち

ラブラドール自然保護区には多くの生き物がいます。

鶏やリスは、朝や夕方にはほぼ確実に見ることができます。また様々な種類の鳥たちがいます。

ニワトリ
ニワトリ
リス
リス
鶯の仲間
ウグイス Oriole
クジャク
クジャク
カワセミの仲間
ナンヨウショウビン (カワセミの一種)
チョウショウバト
チョウショウバト

サルはたまに現れます。

カワウソもセントーサ島と行ったり来たりしているようです。

カワウソ

トカゲ類は小さなものから大きなものまでたくさんいます。大人の人間サイズのものに出会うことも可能です。ちょっと怖いけど。

トカゲ - ラブラドール公園

シンガポールの蝉は、ミンミンゼミに似ています。また色とりどりの虫たちもいます。

セミ- ラブラドール公園
虫 - ラブラドール公園

シンガポールでよく聞く、激しく耳に残る鳥の鳴き声。Asian Koel (和名:オニカッコウ)の鳴き声です。

最後に

サザンリッジズの一部であるラブラドール自然保護区は、散策はもちろん、歴史探訪、釣り、動植物観察まで色々楽しめます。

しかも隣接するレストラン”The Three Peacocks @ Labrador Park”では、シーフードや肉のBBQビュッフェが楽しめて、特に週末は夜間までにぎわっています。

ラブラドールは地名であり、犬とは関係ありません。ちなみにリーシュを付ければ、犬の散歩も可能です。いっぱい歩いて、いっぱい食べて、いっぱいリラックスしてください。

ラブラドール自然保護区
この記事を書いた人
Gney

航空会社での勤務を経て、ペットとの海外生活や各国への旅行を体験し、カメラや釣りに興味をもつ工学理系女です。
世界のどこにいても生きて行けるよう精進中。

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