明るい北朝鮮と言われる社会主義国シンガポールでは、一般人の生活においても日本との違いがたくさんあります。
シンガポールは観光大国で、多国籍国家です。そのため日本人にとっても暮らしに不自由がありません。でも、暮らしていると気になる違いをお届けします。
- 法律はめっぽう厳しい
- どこにいても見られている – 監視
- 道ばたにATM – 治安
- 海辺は好きだが海では泳がない
- でもプールはだいすき、日焼けがすすむ
- そんなに急いでどこ行くの、と思ってる? – 歩くスピード
- 電動モビリティ天国 *ほぼ禁止になりました
- ジョガーだらけ
- わんわん王国 – ペットの扱い
- Post Officeの大型荷物が行方不明 – 郵便物の扱い
- 服を買う機会は激減 – 一定の気温
- 飲酒の量も激減 – 嗜好品の値段
- 豪快にもくもく蚊の退治 – 殺虫剤
- 年中夏なのにセミもクモもいない
- 触るな危険!巨大なカタツムリ – 寄生虫
- ジッパーの端っこ止めて – 品質
- 公共住宅での洗濯物干しは匠の技が必要?!
- 大雨にはめっぽう強い – 雨への対策
- 地震や台風なんて知らない – 災害の少なさ
- クレジットカード引き落としは手動 – 金融大国だが
- 投資が得意 – お金が大好き
- バイオリンをはじめよう
- 古いものは売って新しいものを – 中古天国
- やっぱり日本語はでたらめ
- 最後に
法律はめっぽう厳しい
シンガポールは、日本より法律が厳しいと言われます。とくに有名なのは、チューインガムの所持禁止でしょうか。国の制度上、問題が起きると議会で議決されて、すぐ法律として施行されます。そのため、ぼーっとしていると知らないうちにどんどん法律が変わります。
多額の罰金刑はもちろん、むち打ち刑などもあります。
もちろん、ごみのポイ捨て禁止です。初犯でも1000ドルの高い罰金。それでも守っていない人が多くいます。東南アジアの中ではかなりきれいな国だけど、川にはごみがいっぱい、たばこのポイ捨ていっぱい。街中にはたくさんのごみ箱が設置されているにも関わらずです。
したがって、ここまで厳しくしてようやく保たれている美しさなんだなぁ、と感じます。
他にも公共交通機関での飲食禁止、Covid-19流行時の感染促進行動の禁止、蚊の発生源禁止、池や川での釣りの禁止、エアコンの掃除義務、ペットのライセンス、などなど多数の罰則項目があります。
なお外国人が罰則を犯すと、永久追放になった事例もあります。Covid-19のときは多くの外国人が、外で飲食したり人と会ったりして国外追放されました。
どこにいても見られている – 監視
日本にも増えてきましたが、街のありとあらゆる場所に監視カメラが設置されています。駅や建物はもちろん、道路上にもあります。そのうえ全天球カメラを複数設置しており、死角がありません。プライバシー侵害よりも、防犯のほうが重要なのです。
おかげで治安は保たれていて、日本より安心して生活できるほど。したがって、小さなこの国で犯罪を犯すと、防犯カメラで必ず追跡されて捕まり、そしてとんでもない刑罰が待っています。
それでもなお、観光客をターゲットとしたスリや置き引きが発生するので、気をつけてください。
道ばたにATM – 治安
日本でも駅ナカなどでは、ありますね。
シンガポールの治安の良さを証拠のひとつとして、ATMが路上に設置されていることが挙げられます。さらに、ATMの位置はGoogle Mapでも確認できます。
世界には、治安の観点から路上に自動販売機が設置できない国さえあります。しかしシンガポールでは、路上ATMがあっても事件がおきません。これがとても便利で、皮肉にも監視カメラ社会の恩恵です。
海辺は好きだが海では泳がない
シンガポールは常夏です。平均気温は30℃。したがって、海水温も高く一年中泳げます。そのうえ、国は海に囲まれています。また、海辺には家族でくつろぐ人でいっぱいです。しかし、海で泳いでいる人は極めて少ないです。
ちなみに沖合に多くの船舶が駐留しています。油が浮いていたりはしないけれど、泳がない理由のひとつになっているのでしょうか。水は見た目まあまあきれいで、魚も泳いでいます。
日本では、沖縄県民が泳げない人が多いと聞きます。もしかするとシンガポールも同じでしょうか。
いつでもできることは、なかなかしないんですよね。
でもプールはだいすき、日焼けがすすむ
日本と違い、一年中夏のようなシンガポール。そのため、シンガポールのアパートにはたいていプールがついています。
そして週末になると、多くの人が陽が燦燦とふりそそぐプールサイドでくつろぎ、たまに泳ぎ、BBQなどを楽しみます。
目の前に海があっても、プールで泳ぐ人が多いです。
そんなに急いでどこ行くの、と思ってる? – 歩くスピード
シンガポール人は、日本の都会と違い、ゆっくり歩きます。
日本人の歩くスピードが速いだけでしょうか。
それとも毎日暑いので、できるだけ汗をかかないように、でしょうか。
しかし、エスカレーターの動きはめちゃ速いです。
とくに駅のエスカレーターは、ずいぶん早いです。
そのため、ぼーっとしてエスカレーターに乗らないように気を付けてください。
電動モビリティ天国 *ほぼ禁止になりました
シンガポールでは、日本と違い電動モビリティが一般に普及しています。歩くのが遅い、というか暑いシンガポールの人には、電動キックボードや電動モビリティが人気です。数年前までは、登録さえ必要なく、徒歩と同じ扱いでした。車の価格が日本の3倍くらい高く土地の狭いこの国ならでは。
日本でも公道で利用できたら嬉しいですが、歩道が狭く人口密度の高い日本では難しいでしょうか。
今では、免許を取って、決められた場所で、検査に通った機種に、ナンバープレートをつけて、の走行のみ許可されています。
ジョガーだらけ
シンガポールは日本と違い、年中暑い国なのに、ジョギングしている人がたくさんいます。
海沿いや公園回りでは、夕方以降になると列をなして走っています。
ちなみに厳しい兵役がきっかけだったり、健康志向が高かったり、とにかくシンガポリアンにはジョギングが人気です。
なぜかゆっくり歩くのに、走ることは好き。
せっかくなので、まずはウォーキングからデビュー。
健康になってみませんか。
わんわん王国 – ペットの扱い
シンガポールでは日本と違い、ほぼすべてのアパートで犬を飼えます。
そのため、街には犬がたくさんいます。
ただしシンガポールは、公共住宅で1頭、私営アパートで3頭までしか犬を飼えません。
さらに、公共住宅で猫を飼うことは禁止されています。
なお犬を飼うには国への登録が必要なため、狂犬病の対策もきっちり管理されています。
そして住民も犬に対してフレンドリーな人が多く、虐待者はすぐに通報されます。
Post Officeの大型荷物が行方不明 – 郵便物の扱い
シンガポールでは、日本と違い、荷物が届く、とは言えません。
一般的に、アパートにはオートロックがあり、ポストには郵便物サイズのものしか入りません。
コンシェルジュが居るといいのですが我が家にはおらず、ポストに入らないサイズの荷物がたまに紛失します。
さらに、不在票がないケースも多いです。
また追跡番号が無いものについては、配達されていないのか、間違った住所に配達されたのか、何が起きているか不明です。
ちなみに我が家に身に覚えのない荷物が配達されることも度々あります。
気づかずに受け取る方もいるかもしれません。このへん、ゆるい文化です。
したがって、シンガポール国内での郵送は、追跡番号を発行できるサービスの利用をお勧めします。
なお日本から書留で郵送した場合はちゃんと部屋まで届けてくれるので、大切なものは書留で。
服を買う機会は激減 – 一定の気温
シンガポールは日本と違い、一年中30℃。
そのため、ずっと半そで。唯一エアコンの効いた館内用に持つ薄いカーディガンだけが長袖。
したがって、ずっと夏服にサンダルで服飾代がほとんどかかりません。
ちなみにこの数年、ほぼ服を買っていません。
飲酒の量も激減 – 嗜好品の値段
シンガポールでは日本と違い、お酒やたばこなど嗜好品がとにかくお高い。
なので飲酒量激減します。(1SGD=約80円)
一方日本のお酒は安くて、感激。
このときのシンガポールのジャックダニエルは、日本の約7倍の値段です。
ちなみにお隣のマレーシアやインドネシアでは安いけど、シンガポールではアルコール濃度に比例して税金がどかんと乗ります。
そのため、隣国に行ったら免税店でお酒を購入すると良いです。
なおタバコもひと箱たいてい1000円以上。
したがってタバコを吸うことは、一種のステータスにもなっています。
しかしシンガポールのタバコはパッケージからして怖い。
ちなみに日本を含む海外から無課税でのお酒の持ち込みは量に制限があります。
また、たばこは1本から課税されますので、注意が必要です。
豪快にもくもく蚊の退治 – 殺虫剤
年中暑い国だから、日本と違い、蚊による感染症が毎年存在します。
デング熱はときどき大流行し死者が多数出ることもあります。
ちなみにCovid-19の流行とデング熱の流行が重なって、むしろ蚊のほうが怖かったことも。
そのため、アパートなどは蚊を発生させてはいけない法律があります。
そして週に一回くらい、とんでもない量の殺虫剤が撒かれます。
また各戸一軒ずつ検査員が来て、ベランダなどに水のたまったプランターなどが放置されていないか確認されます。
ちなみに悪質な場合は罰金刑もあります。
それでも、たまに蚊に刺されてしまったときは、2週間くらい痒みが続きます。
そのため家に入ってしまったら、絶対にやっつけるまで寝られません。
シンガポールで退治した蚊です。
ちなみに殺虫剤は日本から持ち込むことができません。
防虫剤はOKです。
年中夏なのにセミもクモもいない
街にまかれる殺虫剤の影響か、年中夏のシンガポールなのに、日本と違い、セミもクモもほとんどいません。
居住3年目にして初めてセミを見つけました!
その代わり、アリは大量にいます。しかも高層階の部屋の中に入ってくることもあります。
ちなみにアリ退治の薬は薬局やスーパーで手に入ります。
また白いヤモリもよく出ます。
そのため彼らとはうまく付き合っていくしかないです。
触るな危険!巨大なカタツムリ – 寄生虫
シンガポールの雨の後にはそこらじゅうの地面を這う、巨大カタツムリ。日本のカタツムリと違い、たて巻きで、珍しくて触りたくなります。
でも絶対ダメ!
その名は、アフリカマイマイ。
ちなみに体に寄生虫がいて、人間や動物の体内に入ると脳炎などを引き起こし最悪死に至る場合もあります。
触ってはダメ、這った後を触っても絶対ダメです!!
雨上がり、お子さんやワンちゃんの散歩には十分気をつけてください。
ジッパーの端っこ止めて – 品質
我が家は1LDKのコンドミニアム、夫婦2人が住むのに適度な広さで、購入するとなんと約2億円もします。
築3年でぱっと見た目はきれいですが、日本と違い、シンガポールの住宅の造りは陳腐です。
短期で住むのに問題はありませんが、壁はデコボコ、建て付けも悪く、これで2億円なんてビックリです。
たとえば、備え付けの高級そうなソファのクッション、このジッパーの端が止められていません。
知らずに開けると、ジッパーがぽろりと取れました。
ありえない!
この国にいると、日本の製品がいかに良い品質か実感できます。
したがって、裁縫道具、簡易修復アイテムは必需品です。
スムーズに取り出せないティッシュも現れました。
公共住宅での洗濯物干しは匠の技が必要?!
日本と違い、アジアではよく見られる、公共住宅での洗濯物の風景。
うまく干すにはかなりの力と技術が必要なのでは。
そのため、よく洗濯物が下に落ちています。
干すときの危険性を鑑みて、最近は物干しの形態が変わりつつあります。
だから、こんな景色が見られるのもあと数年かもしれません。
一方、コンドミニアムではベランダがあっても景観を守るため、ベランダ干しを禁止しているところもあります。
大雨にはめっぽう強い – 雨への対策
東南アジアではよくあるスコール。
ただ、数歩先が見えなくなるくらいの大雨が降っても、日本と違い、浸水することがあまりありません。
国が洪水対策に力を入れているらしく、素晴らしいことです。
それでも地域によってはまれに浸水することがあります。
PUBのサイトに浸水が多い地点が記載されていますので、とくに家を探している方は注意してください。
地震や台風なんて知らない – 災害の少なさ
赤道直下のシンガポールには、日本と違い、台風が来ません。
地球の自転を考えると、赤道直下では渦ができる要素が無いのです。
したがって、洗面台の水も渦を巻くことなくまっすぐ流れていきます。
ちなみに、赤道直下なので、春と秋の昼には、影が無くなります。
さらには、地震もありません。
地震頻発国のインドネシアは近く見えて遠いのです。
だから、こんな建物が建てられるんですね。
クレジットカード引き落としは手動 – 金融大国だが
キャッシュレス大国のシンガポール。デビットやクレジット、電子決済のシステムが整っています。
そしてセキュリティがかなり厳重です。
そのためか、シンガポールの銀行で作成したクレジットカードの多くは、自動引き落としではありません。
月に1度自身での支払いが必要です。
ただ、銀行サイトのオンライン上で簡単に手続きできます。
月に1度くらいの頻度で支払い内容を確認することは、良いことです。
ただし支払いが遅れると、追徴金が必要なうえ信用も失うので、注意が必要です。
投資が得意 – お金が大好き
10人に1人は年収1億円越えと言われるシンガポールは社会主義国、年金など国民には手厚い社会保障があります。
結婚した国民だけが安く買える公共団地を買って、売ると数千万儲かります。
また、年金を利用して不動産や株の投資ができる仕組みも整っています。
さらに銀行の預金利子も高く、預金しているだけで年間何万円も手に入り、保険商品でさえ購入すると数年後に儲かることがあります。
しかもこの国では、株などの投資による利益には税金がかからないので、多くの人が投資をしているのです。
さらに宝くじも大好きで、週末には販売所に長蛇の列をなしています。
また国民性で、お金の話が大好き。
そのため、春節の年始には裕福になることを祈り、清明節と呼ばれるお盆には天国に大金(もちろんイミテーション)を送ります。
国民じゃないと年金はもらえないけど、日本人でも住んでいるうちは、無課税投資や宝くじの購入が可能です。
バイオリンをはじめよう
シンガポールではバイオリンが人気です。
ショッピングモールを歩いていると、バイオリン専門店があります。
種類、本数が多く、物価の高いこの国でも日本より手軽に手頃な価格で入手できるます。
そのため、これから始めてみたい方には良いチャンスです。
またマリーナにあるドリアンの形をしたEslpanadeのホールで音楽鑑賞ができます。
古いものは売って新しいものを – 中古天国
シンガポールには、カローセル (Carousel) というフリマサイトがあります。
日本と違い、直接会って手渡しする仕組みは、小さい国シンガポールならでは。
約600万人しか住まないこの国で、カメラやスーツケースなどなど、特にビンテージの海外ブランド品が日本より安く買えます。
とんでもないお金持ちが多い国、新しいものをつぎつぎと買えるのでしょうか。
ビンボー人にはそのお下がりがとてもありがたいです。
またエレキギターがとても人気でよく売れます。
たくさん持っている方は、シンガポールに持ってきて売ると、買った時より高く売れるかもしれません。
やっぱり日本語はでたらめ
海外あるあるですね。シンガポールも同じです。
日本製が良く売れるので、無理して日本語表記をして、こういうことになるようです。
最後に
シンガポールに住んでみてわかったこと、感じたことをお届けしました。
きっと日本に帰ったときこの記事を読み返すと、ああそうだった、と思うことでしょう。
もし、これからシンガポールに来る方にとってお役に立つ内容でしたら、なお幸いです。
気軽にコメントください!