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自由研究や工作の課題に迷わない夏休みのアイデア! 高水準教育のシンガポールの教育から

この記事は約8分で読めます。

世界トップレベルを誇るシンガポールの学校教育。
あなたは夏休み、言われるがままに宿題し、なんとなく自由研究をして満足していませんでしたか。

シンガポールの教育方針を知ると、とくに日本の夏休みの宿題である自由研究や工作には、生きる上で大切な力を身に着ける要素があることが分かります。
もう毎年研究や工作のテーマに迷うのは嫌だ!という方にもお勧めの記事です。

  • シンガポールの教育システムは充実しており、進学競争も激しく、個々で進学先も速度も異なります
  • 答えが明確でないテーマについて、各科目の授業を通して学び、数年かけて研究し結論を発表します
  • 日本でも、夏休みの自由研究などを利用すれば「生涯を通じて学ぶ術」を習得できます
  • 日本の学校教育に取り入れるには、先生も学び続ける時間が必要なため、先生の時間が浪費される教育システムを改善する必要性があります
自由研究

シンガポールの教育水準

イギリスのQS社発表の2020年世界の大学ランキングにおいて、シンガポール国立大学と南洋理工大学がそれぞれ上位にランクインしています。
ちなみに東京大学は23位、京都大学が33位です。

東京23区程度の広さで、人口560万人の小さな国において、2校がランクインしています。
そのため、シンガポールの教育水準はアジアトップと言われています。

順位大学名
1マサチューセッツ工科アメリカ
2スタンフォード大学アメリカ
3ハーバード大学アメリカ
4オックスフォード大学イギリス
5カリフォルニア工科大学アメリカ
6チューリッヒ工科大学スイス
7ケンブリッジ大学イギリス
8UCLイギリス
9インペリアルカレッジロンドンイギリス
10シカゴ大学アメリカ
11南洋理工大学(NTU)シンガポール
12シンガポール国立大学(NUS)シンガポール
13プリンストン大学アメリカ
14コーネル大学アメリカ
15ペンシルバニア大学アメリカ
16清華大学中国
17エール大学アメリカ
18スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)スイス
18コロンビア大学アメリカ
20エジンバラ大学イギリス

シンガポールの進学ステップ

シンガポールでは、公立でも小学6年生でテストを受け、その順位によって中学校のレベルが分けられます。
さらに高校卒業後は、大学進学用プリスクールに通い、成績優秀者のみが大学へ進学できます。

また、教師にも厳しいテストが存在します。
とくにシンガポールの学生の「数学、読解力、科学」の成績は、世界トップクラスといわれます。

Gney
Gney

ねぇねぇ、どうしてシンガポールの学校はそんなにすごいの?
いったいどんな勉強してるの?

Max
Max

それはね、国の教育システムが充実しているからなんだって。

シンガポールの小学校では公立でも、中学校を振り分ける試験があるよ。
卒業年の試験に合格できないと小学校を退学することにもなるかも。
そしてその先もさまざまなテストが都度あって、人それぞれ、進路も進学速度も変化していくんだ。

シンガポールの進学ステップ
https://www.seameo.org/Main_about/100
Max
Max

授業内容もずいぶん違うんだ。
これはいいな、と思った、日本でも取り組める授業をひとつ、教えるね。

答えのないテーマについて、長く研究する

アメリカとシンガポールに住んでみると、国民が発想力、討論、課題解決力に長けている点に気づきます。

なぜなら、彼らは幼い頃から、自分で考え、論議を交わし、課題解決を行う訓練をしています。

なかでも特に感心し、日本の小中学生でも取り入れることができ、子どもたちの力になることが間違いなく、親にとっても勉強になるであろう取り組みをご紹介します。

答えが明確でないテーマについて数年を通して研究し結論を発表する」

シンガポールのある学校では、小学生、中学生をとおして、1つのテーマについて研究を続け発表していく授業があります。
なお個々の授業(算数、国語、理科、社会など)においてもその折々に、授業内容が研究テーマとどう関係するかを考える場面があります。

そして1年間の終わりに、研究テーマについて個々にまとめ討論します。
さらに、年々授業内容が進むにつれ研究も深掘りして、発表討論を繰り返します。
そして卒業年には、すべてをまとめて研究発表会を行います。
まるで、大学の卒論です。

こうして彼らは、生涯を通じて学ぶ術 を身に着けていきます。

自由研究

夏休みの自由研究や工作を通して力をつけよう

こんな素晴らしい学習手法を、日本でも実践できる良い機会があります。
それが、夏休みの宿題です。

夏休みの自由研究や工作を、小学校6年間通して同じテーマで研究を続けます。
そして小学6年生になったら、1年生からの研究をまとめて、自分なりの答えを見出だし発表するのです。 

シンガポールに学ぶ 自由研究
  • STEP1
    大きなテーマを1つ決める
    • 明確な答えがわからないテーマが最適
    • YES、NOで示すことができる設問形式のテーマにするのがおすすめ
  • STEP2
    大きなテーマに沿って、今年の小テーマを決め研究

    工作など、夏休みの宿題を利用する

    • 日々のテーマに関して考え、周囲に目を向けることが重要
    • 大人との対話、討論も支えになる
    • 毎年小テーマの結論を出す
  • STEP3
    卒業年に大きなテーマの答えとその理由を発表する

    これまでに積み重ねてきた研究内容をまとめて、大きなテーマの結論を発表

STEP1 大きなテーマを決める

STEP1の大きなテーマは、例えば

  • 「宇宙は永久に存在するか」
  • 「人間が住める星は地球以外に存在するか」
  • 「人間は1000年後に存在しているのか」
  • 「タイムマシンは作れるか」
  • 「笑いは人間にとって必要不可欠であるか」
  • 「いつか人類の病気はすべてを根治できるようになるか」

など。

お子さんの興味に沿ったテーマで、明確な答えのないものを見つけることが大切です。

STEP2 大きなテーマに沿った小テーマを決め、研究

STEP2として、大きなテーマに関する小テーマを設定し、各学年で学んだ授業を活用して部分ごとに年々研究していきます。
これを夏休みの自由研究や工作で行うのです。

たとえば1年生では、地球ってどんなものか、星ってどんなものがあるか、どんな生物がいるか、今地球上にある乗り物にはどんなものがあるか、などを研究する程度になるでしょう。

そして学年を重ね、例えば電気について学んだらモーターについて研究や作成をする。

さらに、乗り物を制御するシステムのプログラミングについて、時間とは何か、宇宙の起源、生物とは何か、地球や人間の歴史、機械のしくみ、など、年を重ねるごとに様々なことを学び、総合的に研究を進めていきます。

ここで大切なのは、毎年自分なりの 答えを出す ことです。ただし正解がないテーマなので、答えは何でも良いのです。

すなわち重要なことは、答えを出すために、研究を通してその 理由 を明確にすることです。

そうすればおのずと、答えと理由を導き出す過程において、自分なりの回答に到達するためにはどのような研究が必要か、課題を抽出し、研究手順を踏んで、自然と学んでいくことになるでしょう。

STEP3 卒業年に大きなテーマの答えとその理由を発表する

STEP3では、最終学年、これまでの数年分の自由研究や工作を通じて得られた、結論を発表します。

もし毎年毎年、自由研究や工作のテーマに困っているなら、試してみてはいかがでしょうか。

このように継続して学ぶことで、テーマについて広い視野を持つことができます。
そして夏休みに限らず、研究テーマに関することにアンテナを張ることが出来るようになると、よりお子さんの強みになるでしょう。

ちなみに理系文系に関わらず、広い視野を持ち、論理的な考え方、課題に対する取り組み方、人との対話から学ぶ術を小さい頃から身に着けると、難題にも対峙できる大人になります。

研究テーマ

ちなみに現代では、お手頃価格で天体望遠鏡が購入できるんですね。

最後に

こういったカリキュラムを行うには、先生にも力があることが要求されます。
当然答えが明確な問題を教えるよりも、はるかに難しい指導力が必要です。
そのため、先生たちも並々ならぬ努力を続けています。

日本のように、先生の時間だけが浪費されるシステムでは、真似できない取り組みです。

ちなみに人生、良い大学に行くことが目的ではありません。
でも人間が生きていくために、基礎教育はとても大切です。

宿題を終わらせることが目的にならないように、宿題の意味も親子で一緒に考えて実行できると、より有意義な休日となることでしょう。

大人になってからでも決して遅くはありません。
なにごとも本質をとらえて取り組むことで効率よく的を射た結果をもたせるでしょう。

あぁでもやっぱり、夏休みのある あの頃に戻りたい。

  • シンガポールの教育システムは充実しており、進学競争も激しく、個々で進学先も速度も異なります
  • 答えが明確でないテーマについて、各科目の授業を通して学び、数年かけて研究し結論を発表します
  • 日本でも、夏休みの自由研究などを利用すれば「生涯を通じて学ぶ術」を習得できます
  • 日本の学校教育に取り入れるには、先生も学び続ける時間が必要なため、先生の時間が浪費される教育システムを改善する必要性があります
この記事を書いた人
Gney

航空会社での勤務を経て、ペットとの海外生活や各国への旅行を体験し、カメラや釣りに興味をもつ工学理系女です。
世界のどこにいても生きて行けるよう精進中。

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