シンガポールのペット飼育は、経済発展や人々の意識の変化を背景に、急速に普及しています。
そのため多くの人が、犬や猫とシンガポールで幸せな生活を送っています。
しかし一方で、飼育に関する規制や、多様な文化との共存など、注意すべき点も少なくありません。
そこで今回は、シンガポールでペットと生活するにあたって知っておきたいことを、経験をもとに、まるごとお届けします。
- シンガポールは比較的ペットフレンドリーのため、ルールを守れば快適な生活が送れます
- ライセンスと狂犬病予防接種は期限を切らさないことが、なにより大事です
- 家探しは苦労しないが、家財を損傷しないことが大切です
- 暑いので散歩は朝と夜に、そして他人に迷惑をかけない行動を心がけましょう
- ペットホテルやペットシッターが充実しているので、日頃から利用して慣らしましょう
ペットを飼うにあたって必要なライセンスの更新
ペットをシンガポールに連れてきた方はご存じのとおり、シンガポールでペットを飼うためにはライセンスが必要です。
そのため、ドッグやキャットライセンスの更新は忘れないよう、必ず行いましょう。
とはいえ期限が迫れば、最初にライセンスを取得したときに登録したメールアドレスに更新のお知らせが来ます。
AVSのサイトにログインして、Renewを選択し、お金を払えばすぐに完了します。
また、近年できた永久ライセンスを取得していれば、更新の必要はなく安心です。
ちなみに、ライセンスの取得・更新をしなかった場合は、最大で5,000S$の罰金が科されるのでご注意ください。
また、2024年9月1日から猫もライセンスが必要になりました。
獣医での処置について – 狂犬病予防接種は切らさないで!
犬の場合、シンガポールにいる間は、狂犬病予防接種の期限を絶対に切らさないこと。
1日でも過ぎたらアウトです。
そうなると、帰国時に2回の狂犬病予防接種を受けたうえ、抗体価検査も受ける必要があります。
ちなみに、抗体価検査の結果の期限は2年です。
しかし狂犬病予防接種の期限を切らさずに接種し続けていれば、帰国まで再検査の必要はありません。
そしていざ帰国時に抗体価検査の期限が過ぎていれば、その時に狂犬病予防接種のブースター接種を受けて、抗体価検査を依頼すればよいです。
また、殺虫剤を頻繁に噴霧する国のため比較的蚊は少ないですが、南国であるため、寄生虫を媒介することがありフィラリア予防薬は必須です。
もちろん、ダニなどもいるため、外部寄生虫駆除の対策もとりましょう。
ただ外部寄生虫駆除薬は、オンラインショップで購入することもできます。
ペットの居住環境について
犬を連れてくる記事でも記載しましたが、犬の場合、公団住宅(HDB)では1軒につき小型犬1匹まで、HDB以外のコンドミニアム等では基本的に1軒につき3匹までしか飼えません。
さらに、ペットと住めるかどうかは部屋のオーナー次第です。
シンガポールで2回引越しをした経験から述べると、1割程度のオーナーさんはペットの居住を拒否する傾向にあったと感じました。
また、家が見つかったら、家の家具などを傷つけないように気をつけましょう。
たとえば、備え付けのソファにはカバーを掛けるなど。
ちなみに、シンガポールの部屋の床は大理石が多く、尿が残ると変色して、退去時に大変なことになります。
トイレ掃除は頻繁に丁寧に。
気づくのが早ければ、アルカリ性の洗剤などで落とせることもあります。
ペットを飼っていると退去時に隅々まで確認されますので、くれぐれもご注意を!
またシンガポールはとても暑いので、ペットのためにエアコンを常時つけておく必要があります。
でも、光熱費が安いので心配ありません。
800sq.ft.の部屋で24時間エアコンをつけても、1か月の電気代は~100S$程度です。
シンガポールの物価から考えるととても安く済みます。
ペットとの生活環境について
ペットフードやグッズは、Pet Lover Centerの店舗や、オンラインなどで購入できます。
また、寄生虫駆除薬もAmazonなどのオンラインショップで購入できます。
ペットサロンも町中にたくさんあります。
そして、とにかく暑いので、散歩は早朝または夜がおすすめです。
ただ、道路にはごみ箱がたくさん設置されているので、排せつ物の処理は楽です。
袋にいれて、口をきちんと閉めれば、ごみ箱に捨ててOKです。
シンガポールには、公園がたくさんあり、ほとんどの公園は犬を連れて入れます。
そのため、車の心配がなくゆったりとお散歩できます。
ちなみに、公共交通機関には乗れません。
ただタクシーならケージに入れれば、乗せてくれることが多いです。
シンガポールは多民族国家です。
多く居住しているイスラム教徒にとって、犬は教義上不浄とされています。
そのため、外出時には接触を避けるといった配慮が必要です。
また公共施設内でもペットが入店できる場合があります.
ただ、ペット同伴専用エレベーターが設置されている事もあるので要チェックです。
なお、シンガポールではペットの飼育放棄に対して厳しい罰があります。
ペットだけを部屋に置いて、日をまたぐ外出は絶対にしないようにしましょう。
犬のお預け制度について
シンガポールのペットホテルは、庶民派から超高級ホテルまで充実しています。
東南アジアは他の国への旅がしやすいので、日常からペットのお預けの練習をしておくと安心して旅行できます。
ペットは公共交通機関に乗せられないため、送迎付きのホテルが多いです。
またシンガポールは、ペットホテルだけでなく、ペットシッター制度が充実しています。
短い時間からシッターさんに預けてみて、信用できるシッターさんを数人探しておくと、いざという時に助けてもらえます。
ただし、シッターの場合は送迎がない場合が多いので、近所のシッターを見つけると便利です。
ちなみにGrabなどの配車サービスと同じで、サービス完了後に評価するまで、相手に料金が支払われることはありませんので、比較的安心してお預けできます。
詳しくは別記事で書いていますので、参照ください。
ペットの帰国について
どうしても愛するペットが慣れない環境に長時間置かれることになる、帰国の路。
そのため、いずれ帰国する可能性がある場合、ペットの体調が渡航に耐えうるか常に確認し、場合によっては早めに帰国することも常に検討しておく必要があります。
特に小型犬は、心臓病にかかる可能性が高く、気圧の変化などに耐えられなくなると帰国がままならなくなることも。
愛する家族の体調管理には慎重に慎重を期してくださいね。
さいごに
シンガポールは、比較的ペットフレンドリーな国です。
その分、管理体制もしっかりしているので、飼い主も責任もってルールに則った手続きを踏むことが必要です。
少しでも怠ると、自身とペットが大変な思いをすることになります。
また、ペットの住める環境が減らないように、環境や家財の管理もきっちり行いましょう。
そうすればきっと、愛する家族と楽しいシンガポールライフを送れますよ。
- シンガポールは比較的ペットフレンドリーのため、ルールを守れば快適な生活が待っています
- ライセンスと狂犬病予防接種は期限を切らさないことが、なにより大事です。
- 家探しは苦労しないが、家財を損傷しないことが大切です
- 暑いので散歩は朝と夜に、そして他人に迷惑をかけない行動を心がけましょう
- ペットホテルやペットシッターが充実しているので、日頃から利用して慣らしましょう
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