キャロットケーキは、その名前から、キャロット(ニンジン)が主要な材料のひとつと思われることが多いです。しかし、実はキャロットケーキにはニンジンが入っていません。この記事では、本物のキャロットケーキの秘密と、美味しいお店、自宅で作るためのレシピについて紹介します。
キャロットとは、ホワイトとブラック
シンガポールのキャロットケーキには、オレンジ色の人参は入っていません。
主な材料は、ホワイトキャロットと呼ばれる「大根もち」と米粉。これらを混ぜたものを蒸し、にんにく、卵、チャイポーと呼ばれる切り干し大根の漬け物とあわせて炒めます。
さらにこのキャロットケーキと西洋の甘いキャロットケーキとの間に関係はありません。ちなみに泉漳語で大根餅が「菜頭粿」と呼ばれることから、すなわち「キャロットケーキ」とされています。
また潮州の方言でチャイ・トウ・クエ(Chai tow kway)とも呼ばれます。
1960年代、潮州の屋台 ン・ソイック・テンが卵に炒め物に大根もちを加えてチャイ・トウ・クエと名付け、別の屋台のラウ・ゴーが、ホワイトキャロットケーキの人気を高めました。
キャロットケーキの特徴
1. 二つのバリエーション
シンガポールキャロットケーキには、一般的に2つのバリエーションがあります。
一つは”白い”バージョン(オリジナル)で、もう一つは”黒い”バージョン甘い濃い口醤油と炒めたもの)です。
ちなみに、白いバージョンは、卵と大根のみを使用し、黒いバージョンには、甘い黒醤油と調味料が追加されます。ただ、どちらのバージョンも独自の魅力があり、試す価値があります。
2. 蒸し焼き調理法
シンガポールキャロットケーキは、一般的に蒸し焼きとして調理されます。大根餅とごま油が主要な材料で、大根餅は細かく切られ、蒸され、その後炒められます。なお、この調理法、食材の旨味を引き出し、独自の食感を生み出します。
3. 魅力的な調味料
キャロットケーキの味付けには、魅力的な調味料が欠かせません。ちなみに主な調味料には、甘い黒醤油、魚醤、チリソース、ガーリックなどが含まれます。そしてこれらの調味料が絶妙なバランスを生み出し、料理に深みと風味を加えます。
4. トッピングの多様性
キャロットケーキは、さまざまなトッピングで提供されます。これには、新鮮なコリアンダ、大量のチリ、そして焼かれたプラークラーケン(軟らかい甲殻類)などがあります。なお、これらのトッピングは、料理に色と食感を追加し、シンガポールキャロットケーキの特徴的な外観を成します。
5. 深い歴史
キャロットケーキは、シンガポールの食文化の一部であり、長い歴史を持つ料理です。なお、この料理は、多くの世代に受け継がれ、改良されてきました。したがってその歴史を知ることは、料理とシンガポールをより楽しむ助けとなります。
キャロットケーキのレシピ
キャロットケーキの作り方
キャロットケーキの美味しいお店
Tiong Bahru Kampong Carrot Cake
美味しいお店が多いと有名な、チョンバルマーケットのホーカーです。ちなみに1980年からの老舗で、ブラックもホワイトも食べられます。
住所: | 30 Seng Poh Rd, #02-53, Singapore 168898 |
キャロットケーキのおいしいお店
最後に
キャロットケーキと聞いて、ニンジンオムレツと思っていたのでしばらく食べなかったのですが、実はニンジンは入っていません。もちもち大根の入った卵炒めです。
なお白と黒の2種類がありますが、見た目の印象と違って黒いほうが甘いです。
個人的には、「ガイドブックに載るほど美味しいシンガポールの料理」とまでは言えない素朴な味ですが、一方でまずいキャロットケーキは食べたことがないので、ぜひ試してみてください。
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