シンガポールでは、休日の遊び場として国内の島々の人気が爆上りしています。
セントジョンズ島も例にもれず人気を博しています。
とくに、コンクリートに囲まれた忙しない生活から逃れたい人へおすすめの、日帰り旅行です。
- セントジョンズ島、ラザロ島とクス島は、フェリーで30分ほど、週末におすすめの遊び場
- 各島に店はないので、食べ物(ランチ)と飲み物や日よけやタオル、トイレットペーパーなどを準備し、水着は着用して行くこと
- 宿泊はできないので、フェリーの最終便の時間には注意
- セントジョンズ島は、深い歴史があり、ラピュタの要塞島のような、散策すると気持ち良い島
- ラザロ島は、セントジョンズ島とつながっており、美しいビーチで泳ぐと最高!
- クス島はカメの島で、美しい神社がある散策にもってこいの島
セントジョンズ島とラザロ島、そしてクス島とは
セントジョンズ島
セントジョンズ島は、シンガポール本島の南約6.5kmに位置する40.5ヘクタールの島です。
なお、シンガポールのマリーナサウスピアからフェリーで約30分ほどでアクセスできます。
セントジョンズ島はかつて、シンガポール島で貿易基地を建設し自由港宣言ラッフルズ卿の宿泊地でした。
そして、彼はセントジョンズ島を拠点に1819年にマレー首長に面会しています。
じつは、この島は今の美しい姿とは大きく異なる歴史背景を有しています。
19世紀後半、この島にコレラの検疫所が設置されました。
また1901年以降は、脚気やハンセン病にも対応し、1930年には検疫センターとして世界的に認知されました。
そして、20世紀半ば、検疫所が閉鎖された後は、強制収容所および拘置所となり、1955年からは薬物中毒のリハビリセンターとして使用されました。
このように、長きに渡り、多くの感染者や収容者がここで隔離され、亡くなりったのです。
そして1975年にようやく、静かな島となり、現在は国の熱帯海洋科学研究所が設立されています。
またラグーン、ビーチ、ピクニック場、トレッキングルート、サッカー場などがあり国民に利用されています。
一方で、その歴史背景もあってか、幽霊が出るとも言われています。
また不法移民の拘留所はまだ遺っています。
ちなみにセントジョンズ島では、ホリデーバンガローとホリデーキャンプの滞在者にのみ宿泊を許可されています。
ラザロ島
一方、セントジョンズ島と橋でつながっているラザロ島。
吠える鹿とヤシの島を意味する名を持ち、美しいビーチがあります。
ここでは泳ぐ人が多く、日帰り旅行に最適な島です。
クス島
さらに同じ船で周遊できるクス島。
かつては2つの小さなサンゴ礁でしたが、埋め立てにより8.5ヘクタールのリゾート島に変わりました。
ちなみに「クス島」とは、閩南語で「亀の島」を意味します。
そして昔々、難破した船の乗員をカメが助けたという逸話により、道教の神社とイスラム教徒の「ケラマット」(神社)が建てられました。
多くの信者がおり、特に9月から11月には巡礼者でにぎわいます。
島々へのアクセス
セントジョンズ島へ、マリーナサウスピアからフェリーで約30分。
セントジョンズ島から、クス島、週末にはシスター島へも、周遊するフェリーで渡ることができます。
ただし、最終便の船を逃さないよう時間管理だけは、気を付けてください。
チケットはオンラインでもマリーナサウスピアでも購入できます。
日本語、日本円対応のサイトがあるので、日本人観光客にはこちらのサイトがおすすめです。
持ち物
島は至れり尽くせりのリゾート島ではありません。
お店は一切ないので、持ち物には注意が必要です。
ただし飲み物などは出船前に、マリーナサウスピアでの購入が可能です。
ピアでトイレをしっかり済ませていきましょう。
ちなみに私は、グラノーラのバー1箱と水2リットル/人を持っていき、充分足りました。
フェリー乗船
Covid前の平日は船に乗る人が数人だったため余裕だろうと思い、マリーナサウスピアに30分前に到着し、チケットは現地で購入しました。
しかし結果は、フェリーが定員を満たし予定の5分前に出航しました。
Covidで海外へ出られなくなったシンガポリアンが国内の島々に殺到していたようです。
チケットをみせて船に乗ります。
船はかなり揺れるので酔う人は、屋外の席がおすすめです。
ラピュタのようなセントジョンズ島 (St. John’s Island)
出発からわずか30分で、セントジョンズ島に到着します。
下船したらすぐに隣の島のビーチに行く人が多いです。
しかし、時間に余裕がある人はセントジョンズ島の散策をお勧めします。
この島には検疫所であったという歴史があります。
その時代の古いコンクリート道路や施設の遺跡が、ラピュタの要塞島のような雰囲気を醸し出しています。
セントジョンズ島の散歩
さほど広くないので30分から1時間で散策できます。
いまは海洋研究保護施設があります。
一般人は中までは入れません。
島の北側には美しいビーチが広がっています。
しかし、隣のラザロー島に広くきれいなビーチがあるので、ここで泳いでいる人はいません。
かつて使用されていた施設が遺されています。
島を監視するサーチライトもたくさんあります。島の美しさがゆえ、歴史の陰が、より深く印象を与えているようです。
皆がビーチに行った頃、島の散歩を終え、持参したビールで一休みです。
美しいと評判のビーチ ラザロ島 (Lazarus Island)
セントジョンズ島の隣の島ラザロ島へ行くには、この道を渡ります。
島と島の間なので潮の流れがとてつもなく早いです。
ダイビングしている人がいるけど、危ないです。
5分ほど歩くとビーチに到着します。
ラザロ島のビーチで泳ごう
ビーチはとても広くて綺麗です。ただ針のついた釣り糸が落ちていて危なかったです。
ゴミは必ず持ち帰ってください。
私がビーチに到着したころには、同じ船で来た人々は疲れたのか、ほぼ泳いでいませんでした。
しかし、ここにはビーチパラソルやお店は一切ありません。
そのため、皆さん、樹々の影で休んだり食事をしています。
ちなみに、海の透明度は高くありません。
ここはシンガポールで一番きれいなビーチと言われていますが、セントーサ島のビーチの透明度と同程度です。
それでも自然に囲まれ、のんびりするには最高の場所です。
そのため、クルーズ船もたくさん遊びに来ています。
クス島への移動
セントジョンズ島で1時間、ビーチで1時間、ランチで30分程度の時間を過ごしました。
そして、クス島へ移動します。
スケジュール通りにクス島行きのフェリーに乗ります。
まず、チケットをみせなければならないこと、出航の15分くらい前から汽笛が鳴りまくってちょっと焦ること、を念頭においてください。
よって、出航の15分くらい前には船着き場に到着することをお勧めします。
ちなみに、島の雰囲気からしてのんびりしているのかと思いきや、きっちり時間通りの働きをしています。
亀を祀るクス島 (Kusu Island)
美しい海を眺めること15分ほどで、クス島が見えてきます。
かなりコンパクトな島です。
上陸すると、クス島の説明があります。
クス島は、難破船の乗員を救ったとされるカメを祀った島です。
クス島の寺院
上陸するとすぐに竜宮城のような、クス島中国寺院が見えます。
毎年陰暦 9月のクス島巡礼では、何千人もの信者がこの寺院を訪れて礼拝します。
私には作法が分からなかったのですが、8つのお祈り場所があったので各所でお参りしてきました。
社内では大切にカメが育てられています。外来種やないか!というつっこみは封印。
クス島のカメ
島内にはカメの暑さ除けの場所が用意されています。
看板には、「クス島がカメの島という意味であること、かつてカメが島に姿を変え難破船の2名の乗員を助けたという伝説があること、カメは長生きでカメに触れると幸運や長寿をもたらすと信じられていること」が書かれています。
クス島の散歩
クス島の海も美しいです。たくさんの人がこの日よけで休んだり、食事をしたりしていました。
海を眺めていると気持ち良い風が吹いてきます。
実は丘の上にイスラムの神社があったのですが、山崩れの影響で封鎖されていました。
フードセンターがありました。小さい島なのに、意外です。
そして島の裏には、海水淡水化設備があります。
シンガポール本土も周囲の島々も、この技術によって多くの生活用水が確保されています。
クス島1周の散策には、イスラム神社の訪問を除き、1時間程度が良い配分です。
シンガポールへ帰る
平日は、16時には最終便のフェリーが出ます。
時間を守らなければ、人々に白い目を向けられる羽目になります。
さらに最悪の場合、島に置いて行かれます。
クス島からの帰りも30分ほどでシンガポール本土に到着します。
最後に
セントジョンズ島の旅は、本土が狭く遊び場が少ないと思っているシンガポリアンに人気を博しています。
とくに、ゆったりしたリゾート気分を味わいたい人、コンクリートに囲まれた忙しない生活から逃れたい人におすすめの日帰り旅行です。
- セントジョンズ島、ラザロ島とクス島は、フェリーで30分ほど、週末におすすめの遊び場
- 各島に店はないので、食べ物(ランチ)と飲み物や日よけやタオル、トイレットペーパーなどを準備し、水着は着用して行くこと
- 宿泊はできないので、フェリーの最終便の時間には注意
- セントジョンズ島は、深い歴史があり、ラピュタの要塞島のような、散策すると気持ち良い島
- ラザロ島は、セントジョンズ島とつながっており、美しいビーチで泳ぐと最高!
- クス島はカメの島で、美しい神社がある散策にもってこいの島
基本情報
住所 | St John’s Island, シンガポール 098602 |
営業時間 | 平日:9:00 – 17:00 土日祝日:9:00 – 18:15 |
定休日 | なし |
料金 | ツアーやフェリーによって異なるが、1500円程度 |
アクセス | シンガポールのマリーナサウスピアからフェリーで30分 |
駐車場 | なし |
公式サイト | なし |
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