
高層ビルが立ち並ぶ近未来都市シンガポール。
その北東に、1960年代の原風景がそのまま残る緑豊かな島「ウビン島(Pulau Ubin)」があるのをご存知ですか?
チャンギポイント・フェリーターミナルからボートに揺られること約10分。
到着した瞬間、手つかずの熱帯雨林と素朴なカンポン(昔ながらの村)の風景が広がります。
今回は、日帰りで気軽に大自然を満喫できるウビン島の魅力や効率的な観光の手順、注意すべきポイントを詳しく解説します!
ウビン島(Pulau Ubin)とは?歴史と魅力
ウビン島は、小さな島なので、自転車があれば3-4時間でほぼ全て回ることができます。
ウビン島は、もともと河川で隔てられた5つの小さな島々でした。
その後、エビ養殖用の堤防建設にともなって統合され、現在は1,020ヘクタールという広大なひとつの島となっています。
かつては数千人の入植者が暮らし、島内の花崗岩(かこうがん)を採掘していました。
採掘された石は、シンガポール本土の公営住宅や道路、イスタナ(大統領府)、ラッフルズ灯台、ペドラブランカ島のホースバー灯台などの建設に使われた歴史があります。
採石場が閉鎖された現在は、静かな湖沼へと姿を変え、貴重な野生動物たちの宝庫として自然環境が再生されています。
電気はディーゼル発電、水は井戸水に頼るという、現代のシンガポールでは味わえない昔ながらの生活様式(カンポンライフ)が今もなお息づいています。
ウビン島に行く前に知っておくべき「5つの注意点」
ウビン島を快適に楽しむために、事前の準備と注意点がいくつかあります。
とくに野生動物への対策は重要です。
- ビニール袋は絶対に持ち歩かない(リュック必須)
島内には野生のサルやイノシシが生息しています。
とくにサルは「透明・半透明のビニール袋=食べ物」と学習しているため、持っていると襲われて奪われます。
食べ物は必ずチャックの閉まるリュックの奥にしまってください。 - スマホの「マレーシアローミング」に注意
マレーシア国境に非常に近いため、スマホの電波がマレーシアの通信会社に勝手に切り替わってしまうことがあります。
意図しない高額請求を防ぐため、島内では「機内モード」にしておくか、事前ダウンロードしたオフラインマップ(Google Maps等)を活用しましょう。 - ボート・島内支払いは「現金のみ」
船代や現地での飲食、レンタサイクルなど、島内では電子マネーやクレジットカードが使えない場所が多くあります。
必ずシンガポールドル(現金)を多めに持参してください。 - マイ自転車の持参は海水・泥汚れに注意
自分の自転車をボートに乗せて持ち込むことも可能ですが、乗船中に海水が跳ねて錆びるリスクがあります。
また、雨の後は未舗装路が泥だらけになるため、高価な自転車の持参はおすすめしません。 - 潮汐表(タイドテーブル)の確認
島一番の見どころである「チェックジャワ湿地」は、潮位が0.5m以下の干潮時にしか見られない生態系があります。
訪問前に必ずNEA(シンガポール環境庁)の潮汐表をチェックしておきましょう。





ウビン島への持ち物
チャンギポイントからのアクセス&ボートの乗り方
フェリーターミナルへの行き方
まずはウビン島への玄関口である「チャンギポイント・フェリーターミナル(Changi Point Ferry Terminal)」へ向かいます。
住所:Changi Point Ferry Terminal, 51 Lorong Bekukong
- バスで行く場合:
- 2, 29, 59, 109番バスで「Changi Village Bus Terminal」下車すぐ。
- MRT+バスで行く場合:
- Tampines East駅(DT33)B出口 → 59番バス
- Tampines駅(EW2/DT32)→ 29番バス
- Tanah Merah駅(EW4)B出口 → 2番バス
- 車で行く場合(駐車場): 日曜日は無料になる駐車場が多く混雑します
- Wilson Parking:2 Netheravon Rd, Singapore 508503
- Carpark L0104 : 21 Lor Bekukong, Singapore 499169
- Changi Village Public Car Park 1
- Changi Beach Car Park :乗船場まで距離があります。
ボート(バムボート)の乗り方とシステム
ターミナルに到着したら「Pulau Ubin」行きの列に並びます。
※定員の12人が集まり次第出発するスタイルのため、時刻表はありません。
※18:00以降にウビン島から戻る場合は、事前にボートオペレーターに手配を依頼しておく必要があります。万が一、ウビン島の桟橋に帰りの船がない場合は、NParksホットライン(1800-4717300)へ電話してください。


- ターミナルに入ったら乗船の列に並びます。自転車は押したままです。
- 順番が来たら自転車ごと乗船します。自転車は船後部に置きます。
- 支払いは乗船後、操縦士に現金で渡します。


島では、徒歩、サイクリング、または地元のバンサービス(有料)を使って、トレイルを探索できます。


出発前の立ち寄りスポット チャンギビレッジで食事
フェリーターミナル近くの「チャンギビレッジ・ホーカーセンター」はローカルグルメの名所です。


名物のマトンスープやナシレマなどで腹ごしらえをしてから島へ渡るのがおすすめです!


ウビン島のおすすめ見どころ&散策スポット
島内は徒歩、レンタサイクル、または地元のバンタクシー(有料)で移動できます。半日〜1日かけて効率よく巡るための主要スポットをご紹介します。
ウビン島は、ターミナルのあるメインビレッジを境に東側と西側に道路が分かれています。
なお、西には元採石場が、東側には住居や湿地帯があります。

① ターミナルとメインビレッジ
島に到着すると、ノスタルジックな木造のターミナルがお出迎え。

周辺にはシーフードレストランや軽食店、レンタサイクル店が集まっています。


軽食からシーフード料理まで種類は豊富です。
とくに海辺のレストランは、昼時には混雑します。


- レンタサイクル:
1日およそS$10〜S$40(車種や状態により異なります)。
オフロード対応のギア付き自転車を選ぶのが快適です。
また、汚れた自転車を洗う有料洗車場もあります。
ただし古く錆びた自転車が多く、混雑しています。
そのため、砂利道を走れる自転車を持っているなら、持参することをおすすめします。



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② キャンプサイト(Jelutong / Maman Campsite)
ウビン島では自然の中でキャンプ宿泊が可能です。
海辺に位置するJelutong Campsiteは村にも近く、釣りや夜の星空観察にもおすすめ。
ただし、野生動物対策やゴミの管理は徹底する必要があります。


③-⑤ ペカン&ウビン&ケタム採石場 (Quarrys)
島の西側に位置するダイナミックな採石場跡。
ウビン島には5つの採石場があります。
バライ採石場、ケケック採石場、ケタム採石場、ペカン採石場、ウビン採石場です。
西側ルートは東側に比べて観光客が少なく、静かなサイクリングを楽しみたい方に最適です。
ケタム採石場周辺には本格的なマウンテンバイク用トレイルも整備されています。
③ペカン採石場
ペカン採石場は、メインビレッジのすぐ近くにあります。
なおペカン採石場には本来2つの採石場がありましたが、雨水で満たされて1つに統合されました。
そして2007年には、採石場の美しい景色を楽しめる展望台が設置され、写真を撮る多くの観光客に好評です。
またペカン採石場は、サギの生息地となっています。
なお生息強化プログラムの一環として、営巣地を提供するべく、浮遊湿地が設置されています。


Ah Ma ドリンク店は、ちょっとした休憩所になっています。

④ウビン採石場
がっちり自然に囲まれた元採石場です。

ちなみにここに来る人は少ないので、とても気持ちよく走れます。

⑤ケタム採石場
最西にあり、島で最後に閉鎖された採石場です。
また周囲はトレイルで囲まれています。
ただ雨の後は、自転車で走るとドロドロになります。


⑥ National Police のキャンプサイト 行く必要なし
北の海辺に続く道があります。
これは National Police のキャンプサイトにつながっています。
ただ観光客は行く必要なしです。


なぜならこの道は、海に出ることができない状態で封鎖されているから。
⑦ 住民の生活エリア(カンポン)
東側ルートの途中には、ハスの花が咲き誇る池や昔ながらの平屋住宅が並んでいます。

比較的人が多い道で、自然がとても美しいです。

道の両脇に、ウビン島の住民の家が見られます。昔ながらの東南アジアに多い平屋の住居形態です。


ちなみにウビン島内を走る車のナンバープレートは「PU」(Plau Ubinの略) で始まり、免税対象となっている独特の文化も見られます。

⑧ ママンキャンプサイト (Maman Campsite)
島の北部にあるキャンプ場です。
なおすぐ向かいはマレーシアです。
また国境付近には、海上住居があります。



ちなみに、多くの人が釣りを楽しんでいました。
⑨ チェックジャワ湿地(Chek Jawa Wetlands)【最重要スポット】
ターミナルから東へ約3km(徒歩約1時間、サイクリングで約15〜20分)。
約100ヘクタールの敷地に、砂浜・岩場・海草ラグーン・サンゴ礁・マングローブ・海岸林の6つの生態系が交差する超貴重な自然保護区です。
- 営業時間: 9:00 – 17:00
- 所要時間: 徒歩散策で約60分
- 見どころ:
- ジェジャウィタワー(Jejawi Tower): 高さ20m(7階建て相当)の展望タワー。マングローブの樹海や鳥たちを上空から一望できます。
- ボードウォーク: 海上ループ(600m)とマングローブループ(500m)の木道が整備されており、カニやトカゲ、マングローブ特有の植物を安全に観察できます。
- ビジターセンター: 英国統治時代の雰囲気を残すクラシックな洋館で、歴史や生態系について学べます。
ちなみにかつて埋め立て計画がありましたが、多くのシンガポール国民からの保存を祈る声により、現在計画は無期延期されています。



なお、自転車や車両は指定された区画に駐車します。
ジェジャウィタワー(Jejawi Tower)
マングローブの散策路を歩くとすぐに、ジェジャウィタワーがあります。


うっそうとした湿地帯ジャングルがみえます。


マングローブループ
マングローブの森の中に散策路が用意されています。

ウビン特有の豊富な生態系について学ぶことができます。




海岸ループ
海上のループに入ります。
マングローブの湿地帯を外側から見ることができます。

なおカニなどの小さな生き物から、トカゲなど大型の生き物までいます。


ただイノシシもいるので、注意が必要です。

ビジターセンター
ビジターセンターは、すてきな洋館です。



海に向かって桟橋が延びています。


ここにもイノシシ現る。
したがって、この島で宿泊キャンプをする方は、食べ残しなどの処理を丁寧にしましょう。
最後に
現代のシンガポールでは決して見ることができない、1960年代の素朴でダイナミックな大自然が残るウビン島。
- 所要時間: 半日(3〜4時間)あればサイクリングで主要スポットを周遊可能
- 費用: 船代往復S$8+レンタサイクル代S$10〜40+飲食費と非常にリーズナブル
- 醍醐味: チェックジャワ湿地での生物観察と、ジャングルの中を駆け抜けるサイクリング
緑と歴史に包まれた非日常の島へ、ぜひ週末のショートトリップに出かけてみませんか?


基本情報
| 住所 | Pulau Ubin, シンガポール |
| 営業時間 | ボートは、6:00 – 19:00 |
| 定休日 | なし |
| 料金 | 無料 (https://pulau-ubin.nparks.gov.sg/visitubin/) |
| アクセス | チャンギポイントフェリーターミナルからボートで10分 |
| 駐車場 | なし |
| 公式サイト | https://www.nparks.gov.sg/pulau-ubin |






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